石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」東映アニメーション(4816) 2009/04/21
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-------------------------2009/04/21号--
石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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◆Contents◆
◇銘柄研究「
◇コラム「安定的なインのキャッシュフローを確保する方法論」
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◇銘柄研究 東映アニメーション(4816)
本日は東映系の老舗のアニメ制作会社、東映アニメーションを研究対象として取り上げます。2009年3月期について本業は堅調ですが、営業政策上所有しているテレビ局など投資有価証券の値下がりによる減損で税引き後利益が大きく減少したため、株価が大きく下落してきました。
アニメ制作会社は、版権ビジネスというバランス・シートには計上されていない含み資産(=金銭的に価値のある資産)をたくさん所有しています。海外でも日本のアニメは人気があり、国内でも日本国内の最大のレジャー産業であるパチンコ市場向けのパチンコ機やスロット機にもアニメが使われ、収入が安定的に入ってきます。パチンコ市場は25兆円市場(ピークの31兆円からは多少縮小しました)といわれ、日本国内の50兆円というレジャー産業の約半分を占める、巨大市場です。
版権は陳腐化してしまうこともありますが、東映アニメーションのアニメ作品は現在でもたくさんテレビ放映されており、新しい版権が次々生まれてきています。また過去の作品にも、いまだに人気が高いドラゴンボールやキン肉マンなどがあります。そのために過去の利益の蓄積でバランス・シートの資産の約58%が現金性資産であるという、キャッシュ・リッチ企業です。
http://ir.nikkei.co.jp/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20090114/5gkib0/140120090114061580.pdf
2009年3月期のようにサブプライム問題に端を発した世界経済の大幅な落ち込みの時代にも、経常利益が前期と同額以上(前期は経常増益予想です。今期も増益の可能性が高いと考えています)であることを評価すべきだと考えます。株価は投資家の欲望と恐怖により乱高下して、現在のような経済環境においては下がることも多いです。しかし東映アニメーションが営業政策上投資しているテレビ局なども、映像と言う版権を豊富に所有している企業です。景気が上向けば企業の宣伝広告費も増加に転じ、テレビ局の業績も回復し、株価が戻る可能性は高いと考えます。本業が堅調であり、キャッシュを豊富に所有して、新しい人気アニメを作り出すための資金を潤沢に持っている東映アニメーションの株が大きく下落している現状は、投資を検討するには良い時期だと考えます。
いつものようにまず資産価値から見ていきたいと思います。実に財務的に強く、不安の無い企業です。
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