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#39 トリケミカル研究所(4396) 2019/12/17

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-----------------2019/12/17

       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第39号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


     ■はじめに
     ■トリケミカル研究所(4396) 客員アナリスト 仲野宏


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガを提供しております。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。

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トリケミカル研究所(4396)

【会社概要】

 トリケミカル研究所は、主に半導体や光ファイバーの材料となる純度99.9999%以上のウルトラファインケミカルの開発、製造を担う化学メーカーです。

 トリケミカル研究所は、半導体・太陽電池・光ファイバー向けの高純度化学材料の研究・開発・製造・販売を行っています。
 光ファイバー向けの化学薬品の販売から始まった会社ですが、今では半導体向けの化学薬品が8割を占めています。
 トリケミカル研究所の特徴は多品種少量生産でかつ高付加価値といったニッチな点です。


 ◆主な沿革

  トリケミカル研究所は半導体の黎明期であった1978年12月に現会長の竹中氏が神奈川県相模原市に設立しました。その後、電電公社(現在のNTT)が光ファイバーの研究を行っているところに化学的なアドバイスをしたところから光ファイバーの原材料の取引が始まりました。そして光ファイバーでの実績を積み上げていくうちに半導体メーカーからも注文が入ってくるようになり信頼関係を築き上げ取引を行うようになりました。


  1978年12月 神奈川県相模原市に会社設立
  1979年12月 光ファイバー用原材料における水分(OH基)の除去に成功、供給開始
  1983年 2月 三塩化硼素の量産化に成功、半導体用エッチング材料として半導体業界への供給を開始
  1994年11月 本社工業を山梨県北都留郡上野原町(現山梨県上野原市)に移転
  2004年12月 台湾新竹縣竹北市に台湾支店を開設
  2007年 8月 大阪証券取引所 ニッポン・ニュー・マーケット「ヘラクレス」に上場
  2013年 7月 東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  2013年12月 大韓民国城南市(後に水原市に移転)に韓国事務所を開設
  2016年 7月 大韓民国世宗特別自治市に同国における半導体用次世代材料の開発、製造及び販売の目的で、SK Materials Co.,Ltd.との合弁で関連会社SK Tri Chem Co.,Ltd.を設立
  2017年 3月 台湾新竹縣竹北市に100%子会社の三化電子材料股有限公司を設立
  2018年 1月 東証一部へ昇格


 ◆経営者評価及び社風

  リーマンショックのころまでは数種類の材料に依存していたため半導体の需要が急減した2010年に営業利益が赤字になりました。その教訓からリスク分散を図るために今のように多品種の道へ移行しました(今現在は 20種類の商品が売り上げの8割を占めています)。
  そのためリーマンショックの後に太陽光発電用の薬品の製造販売を行うことにより業績を回復させ、その後今の「High‐K材料」の需要増加により大きく成長を果たしました。
  今後も大手メーカーが選択と集中によりやらない分野に参入していくことによりニッチな部分で成長をして生き続けると予想できます。
  また台湾に新しく工場を建て2020年から稼働させることが予定されています。工場を稼働させても半導体業界の特徴から工場で作成した化学薬品のテストなどを経てから製造販売を行うため、業績にすぐに反映されるわけではありませんが、2021年には業績に反映されると予想されます。
  そしてトリケミカル研究所は従業員持ち株制度を採用しているため、一般の株主と利害が一致しているため従業員の士気は高いと考えられます。
  さらに離職率は3%と日本企業の平均離職率の半分以下とかなり低く、従業員の教育による技術の蓄積や学習効果により、生産性の向上などに大きく貢献していると考えられます。

【成長ドライバ】

 ◆事業内容及び強み

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