株価を意識し始めた日創プロニティ
本コラムでも過去何度も取り上げてきました日創プロニティ(3440)が先週末突然に自己株買いの発表をしました。同時にサイトをフルリニューアル。M&A型成長企業としての位置づけを明確しました。
上限16万株、2億円の自己株買いを11日から来年2月末まで実施する予定で本日は早くも株価にポジティブな反応が見られます。
そもそも同社には多くの個人投資家の目が注がれてきました。昨年末699円だった同社株は本年4月に1250円と言う高値をつけました。その高値から8月には817円と言う安値をつけ、10月には二番底となる833円をつける(今期の5円減配、35円から30円が背景)など下振れしたのですが、上昇傾向を続ける月足中期線の水準を割らずに推移。同社株をネガティブに見る一部投資家とポジティブに見る投資家とのにらみ合いが見られる中で、今回同社から買付平均単価1250円となる自己株買いのリリースがあった訳で、これはPBR1倍(現在は1842円)を目指す同社が株価を意識している表れだと思われます。
これを受け先週までの800円台から900円台での活躍が想定される同社は2027年8月期売上高300億円、EBITDA27億円を目指して更なるビジネス展開に邁進する計画です。
仮に株価が900円だとして今期予想EPS140円に対してPERは6.4倍。PBRは0.49倍、16万株の自己株買い終了を前提にした時価総額は57億円で株価が1000円となっても64億円にしか過ぎません。同社を長期スタンスでウォッチしてきた筆者は引き続きフォローしていく予定です。
リニューアルされたサイトには同社のM&Aに対する思いが描かれています。後継者難の中小モノづくり企業をきちんとした体制の上場企業が守っていきながら成長を続けること。このことが投資家にまだ十分に理解されていない現状を認識して頂きたいと思います。
今月20日から22日に開催されるジャパンホームショー&ビルディングショーにグループ企業(3社、タイルのニッタイ工業、木材加工のマルトク、金属加工の同社)で開発した住宅設備機器を展示予定。M&A後のシナジー効果を追求する試金石となります。
ご興味ある方はぜひご一緒にいかがでしょうか。
(炎)
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