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#27 太陽化学(2902) 2019/09/24

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       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第27号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


    ■はじめに
    ■太陽化学(2902) 客員アナリスト 宇佐 聖


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガがスタートしました。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。


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■太陽化学(2902)

【会社概要】


 設立は1948年。終戦直後の、あらゆる物資が不足する状況の中で石鹸の製造に着手したのが同社の始まりだった。

 創業者は現社長の父、山崎長年元会長。当時の日本が直面していた、不衛生・貧困・栄養不足の問題をなんとかしたいという思いからの起業だったという。
 戦時中、石鹸は油脂類の不足により供給が途絶えていた。これをなんとかしようと、自ら立ち上がり取り組み始めたのであった。
 終戦直後、日本で立ち上がった企業は、とにかくがむしゃらにやってやろうという気概があった。

 そのような中にあった同社は、石鹸の製造技術をものにして次なる展開を考える。当時の溢れる社会のニーズに対し、独自の得意技をもって最大の貢献をしていける方法は何か。そこで同社は、石鹸に使用する界面制御技術の食品への応用にチャレンジ。
 1952年、日本初の食品用乳化剤を生み出した。
 この開発以降、日本の食品マーケットには、なめらかなアイスクリームや食感のよいパン、パンをおいしく食べるためのマーガリンなどが世の中に普及していくようになっていった。

 時代は高度経済成長へ差し掛かっていく。”人並みの豊かさ”への渇望を原
動力にした大量生産時代。食生活の西洋化を背景に、牛乳や肉などの消費量がかつての数倍にまで拡大していく。
 このタイミングで同社が着眼したのが鶏卵であった。それまで家内工業に近かった鶏卵加工の工場化に商機を見いだす。卵液からはじまり錦糸卵、全卵粉末に卵黄粉末、後に製麺の材料として使われるようになる卵白粉末の製造。この試みもまた同社を大きく飛躍させていった。
 現在同社には世界最大規模のマイクロ波乾燥機をはじめとし、シート状の卵を製造するドラム加工機、乾燥させるためのスプレー塔といった、食材加工用機械が工場内に備えられている。

 高度成長期がピークを過ぎ、世の中は長期的デフレに直面していく。大量生産大量消費型社会が瓦解し、人口が減少の傾向を示し始めると同時に食品業界はビジネスモデルの転換を迫られる。とにかく利便性を追い求めていた反省から、環境にいいもの、健康的なものへと人々が志向をシフトしていくようになったことを背景とした、ターゲットを限定した高付加価値商品が求められる時代。

 このタイミングで同社は、それまで蓄積してきた技術ノウハウを糧に、素材をナノテクノロジーの単位にまで徹底的に分析し尽くしていく方法を追求していく。お茶の葉を分解することによって見つけだした、虫歯予防効果を持つサンフェノンやリラックス効果を持つテアニン、界面制御技術栄養素を、成分を体内吸収まで安定して供給させるものとへと応用させることによって世の中で初めて生み出した鉄分補給剤「サンアクティブFe」、現在同社の売上げトップを走る腸内活性成分「サンファイバー」等、次々と成果を生み出していく。

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