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有料メルマガライブラリから(547)「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか5」

 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか5」=
  (有料メルマガ第22回・2009/5/26配信号)

※2009年5月現在の内容です。留意してお読み下さい。


 戦闘を継続するためにも戦場に弾薬は兵士が供給されなければ、勝利はおぼつきません。だからサラリーマンとしてサラリーという安定収入を確保して、株式市場という戦場に軍資金(弾薬や兵士)を補給する仕組みを維持することは、株式戦争や個別株式戦闘に勝利するための大きなアドバンテージになると考えます。

 自由な時間を持つために、自分の時間を自分のために使うために経済的独立を果たしたいというのが、多くの読者の皆さんの目標とするところだと考えます。

 しかし株式戦争に勝つことで経済的独立という戦争目的を達成するためには、サラリーマンを続けた方が、圧倒的に有利だということを意識していただきたいと思います。

 信用取引という、借金を利用する戦費調達方法を使う方も多いです。戦費調達というよりは毒ガスとか細菌兵器と考えた方がよりリアルでわかりやすいかもしれません。強烈な武器ではありますが、使い方を誤ると、自軍をも壊滅させる、危険極まりない禁断の兵器だと考えます。

 株式戦争における戦場(←市場)などの戦闘で自前で確保できる物資に当るのがインカム・ゲイン(=配当+優待)です。だからインカム・ゲイン(=配当+優待)を増やす努力は必要で、優待は1単位投資が有利な場合がほとんどなので、多くの優待高配当利回り株に分散をするのは理にかなった戦闘術だと考えます。

 ただ、高配当優待利回り株は株価が安いから高配当優待利回りになっているという原因も理解した上で、株価が安い原因が企業そのものにあるのか、投資環境にあるのか、またはその企業に投資している投資家にあるのかを良く分析した上で、戦闘行為(←ここの銘柄への投資実行)に入る必要があると考えています。

 株価は、通常上がったり下がったりサイクルを描きながら、右肩上がりのトレンドを描くか、右肩下がりのトレンドを描くことが多いです。横ばいで動いていくこともあります。

 一日ある銘柄の動きを見ていても、出来高が多い流動性のある銘柄は、一旦上がりだすと、しばらく上がりますが、そのうちに下がり始めます。分足チャートを見てみれば、納得出来ると思います。

 皆さんは一日中場を見ていられれば、株式戦闘で勝ちやすいと思われることがあるかもしれませんが、場を見ていたためにしくじる人の方が多いです。むしろ場を見ることができないので、指値で注文を出しておくとか、成行で注文を出したほうが、個別の戦闘では有利なことも多いと感じます。

 出来高が多い株でも動きますから、目の前の株価の動きに影響されて、上がれば買いたくなる、下がれば売りたくなる。それが人間の心理です。上がり始めたので、あわてて買うと、すぐ反落して安くなってしまう。そして買い値までには戻らないまま終わる。そんな場合が多いです。

 過去の研究銘柄の上村工業などは、1500円以下のところで怒涛の売りがでても揉みあいました。ちょうどこのメルマガで事前予告を行なった頃が、最後の投売りのタイミングでしたが、そこで下げが終わるかどうかは誰にも分かりませんでした。ただラッキーなことに、株価に構わず売りたい投資家が投げ終わったあたりで予告が出来たようです。

 その後は少しずつ上昇を始めました。しかし1600円台に入ったときも、1650円あたりから上にずらりと売り板が並び、買いの板は1500円以下にしか出ていない。そんな怖い状況が続きました。ただ、どうしても売りたい投資家は、投げ売りをしてもういなかったのでしょう。売り手はどうしても売りたいという感じではありませんでした。そのうち少しずつ買い手が出てきて、投資環境が少し好転すると右肩上がりのトレンドを描き出して、サイクルを描きながら上昇を始めました。

 1700円台に入っても買い板が1550円くらいにしか出なくて、1720円から上には連続的に売り板が出ているような日も多かったのです。上村工業の資産背景と業績を知っていなければ、とても投資を続ける勇気を維持できず、売って利益確定をしてしまう投資家もいたと思います。

 でも結果は2000円台に復帰して、4月17日前後では2000円と1950円のあたりでもみ合っています。この時点で私は、アメリカ市場が堅調で、他の信用売り残高の多い銘柄が上昇して行けば、比較感から更に上に向かって動き始めることも充分期待できると考えました。ただしばらくはこの1900円から2050円あたりのレンジで動いて、決算発表があり、今期の業績が悪くないことが分かったあたりで、投資環境が良ければ、上に向かって動き出すと期待していました。

 2009年3月期の決算短信が日中に発表されましたが、その後も、その翌営業日にも、それほど株価は上昇しませんでした。また大きく上昇した5月21日や22日にも、寄り付きで成行で買えば、それだけで毎日大きな含み益を確保できる状態でした。例えば5月22日は2400円からスタートして、終値は2565円です。場を見ていたとしても2400円で買えた投資家はまずいないと思います。

 話を戻して、一日中場を見ていられるから戦闘に有利なわけではありません。むしろ弾丸が飛びあって、空中戦が激しいので、冷静な判断が出来なくなる場合が多いです。利食い売りにあらゆる銘柄が一斉に下げてくるときなど、よほど自分の考えに信頼を持っていなければ、耐えられません。

 むしろ戦場から離れて、別のことを行っているほうが、戦闘が終わってから(大引け後に)冷静に戦場の状況を把握分析することで、戦闘に勝てる可能性が高まると考えます。


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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