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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」愛知電機(6623) 2017/08/08

※企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆

    ◇研究銘柄 愛知電機(6623)
    ◇コラム たかだか3か月間の業績数字で株価を判断しない

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◇研究銘柄 愛知電機(6623)

 本日は、1942年(昭和17年)創業の中部電力系の変圧器や電力制御機器、パワーエレクトロニクス機器、電子機器、紛体機器を製造する愛知電機を研究銘柄として取り上げます。

 愛知電機は創業以来、変圧器や電力制御機器、小型モーター、電子機器、粉体機器、パワーエレクトロニクス機器や国内外の電力プラントなどの製品を製造してきました。

 電力事業部では、中部電力向けで高いシェアを持つ「柱上変圧器」「自動電圧調整器」「配電線自動化システム」などを開発・設計・製造する一方、機器事業部ではモータを使った製品をOEM供給しているほか、畜舎用送風機や粉体混合機などアイチブランドの自社製品も開発・販売しています。

 「電力」というインフラを支える「変圧器」「制御機器」「配電線自動化システム」は、電気を各家庭に安定的に届ける役割を担っている製品です。また、電動ベッドの高さや姿勢を調整する「駆動装置」や「シャッター開閉器」など、モータを使った製品に愛知電機の技術が使われています。

 変圧器分野では電力変換技術、モータ分野ではメカトロ技術を活かし、創業時より70年に渡って培ってきた製造技術(モノづくり)を投入し、多彩な製品群をつくりだしています。

 愛知電機は名証第1部の企業です。名証の企業は知名度が低いことからか、技術力も高く、資産価値も高いのに、投資家に対する知名度が低いために割安に放置されている企業が多いです。

 このメルマガでは、名証の企業も取り上げてきました。

 最近では去年12月27日の研究銘柄である岡谷鋼機(名証第1部)や、今年の4月18日の研究銘柄の名工建設(名証第2部)が名証銘柄です。

 幸いなことに、岡谷鋼機も名工建設も研究銘柄にした時より、順調に株価が上昇しています。

〇岡谷鋼機

 12月27日の終値7440円。
 8月4日の終値9400円
 上昇率+26.3%

岡谷鋼機の株価のチャートです。
http://www.nikkei.com/nkd/company/chart/?type=year&scode=7485&ba=3&n_cid=DSMMAA13

〇名工建設

 4月18日の終値837円。
 8月4日の終値952円
 上昇率+13.7%

名工建設の株価のチャートです。
http://www.nikkei.com/nkd/company/chart/?type=6month&scode=1869&ba=3&n_cid=DSMMAA13

 愛知電機は2016年10月1日に5株を1株に統合し、2月24日に株主優待を新設したことから優待投資家の投資で株価が上向きましたが、まだ非常に割安な状況であること。

 投資単元を1000株から100株に変更する時、株式統合をした企業の多くは、一株利益や一株純資産でPERやPBRを計算すると、統合前と統合後に変化はありません。
 しかし、数字は統合前より5株を1株に統合すると5倍、10株を1株に統合すると10倍になります。他の100株単元の企業と比較すると割安なことが印象的に分かるようになります。特にPBRが低くなり、また配当の金額も比較的に高い企業が多いために、株価位置が上に上がることも多いです。そして優待を新設すると、個人投資家の注目も増加してマネー雑誌に取り上げられることも多くなり、知名度の低い名証銘柄にとっては良いアピールになります。

優待新設のIR
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr/tdnetg3/20170224/actqoi/140120170222404754.pdf

 愛知電機を研究銘柄に選んだ理由は、7月26日に2018年3月期の第1四半期の決算短信を発表しましたが、第1四半期の業績も前年同期比で増収増益になっており、特に純利益が前年同期比28%の増益となっていることが、一番大きな理由です。

 まず、本日の研究銘柄として愛知電機を選んだ理由を具体的に説明していきます。

1.2018年3月期第1四半期の状況が、前年同期比で大きな増益になっていること。

愛知電機の2018年3月期の第1四半期の決算短信です。
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr/tdnetg3/20170726/alnltg/140120170720435060.pdf

 売上高は前年同期比で3%の増加ですが、純利益は28%と大きな増益となっています。

 一株利益で確認すると、前期の第1四半期の一株利益は98.71円ですが、今期は128.09円です。

 2017年3月期の一株利益の実績は550.80円でしたが、2018年3月期の一株利益の予想は410.90円です。第1四半期の進捗率は31.17%です。

 愛知電機も保守的な業績予想を行うことが多くなってきたので、最終利益も増益になる可能性が十分あると判断しました。2015年3月期までは当初予想に対して未達のことも多かったので、2016年3月期からは前期実績より低い数字を次期の予想数字として発表するようになりました。

○愛知電機の過去における年初の業績予想と実績の比較

 愛知電機は2016年10月1日に5株を1株に統合しているので、2015年3月期以前の一株利益は5倍しています。

 2014年3月期当初予想一株利益 296.15円→実績 288.60円
 2015年3月期当初予想一株利益 296.15円→実績 283.45円
 2016年3月期当初予想一株利益 270.20円→実績 299.35円
 2017年3月期当初予想一株利益 291.00円→実績 550.80円
 2018年3月期当初予想一株利益 410.90円

 2011年3月の福島第1原発の事故から原子力発電所の停止が長引き、電力会社の収益が悪化したことから、愛知電機の受注も影響を受けたことが2015年3月期までの業績予想の未達の要因だったと考えられます。しかし2016年3月期から業績は順調に拡大しています。

2.愛知電機は投資指標から考えて割安な企業であること。

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