田舎暮らしを始める その2 テーマ
3年前の年末、呑気にいろんなところを旅して回っている間に、家は売れてしまい、という事で、早急に行き先を決めないといけないような状況に追い込まれました。当時、ふるさと再生的に地方が、都会で住んでいる人たちを誘致する活動があって、今ももちろん活発ですが、その中で、いろんな地方自治体に話を聞きに行ったりもしてましたが、鳥取県が、特に積極的に動いているように思いました。実際、鳥取県の大阪事務所方々は、ものすごく親切かつ丁寧に話を聞いてくれ、行動もしてくれました。それとは別に、日本海側の各都市も順に回っていて、夏に行った鳥取県の岩美町という場所の海岸の美しさに我々夫婦は魅了されていて、その後、何度か足を運んだものでした。いろんな想像を膨らまし、現地の人々に触れ、中には大阪から移住された初老の夫婦などもいて、方向性は固まっていきつつありました。しかし、そんな事をやっているうちに冬が訪れ、雪が降り始めたのです。
一方で、秋口に足繁く通ったのが、四国でした。南国高知をはじめ、徳島や香川県。行っている間に、たまたま足を止めたのが、お遍路、八十八ヶ所のお寺の一つでした。そこで、ひとつお参りしたのがきっかけで、お遍路を始める事になりました。ちょくちょく車でランダムに回っていく中で、自分は高知の大海原に魅了され、高知県も候補のひとつに急浮上していくようになりました。自分の中では高知県というと、鰹のたたきと土佐犬くらいしか知識がなく、一番の観光スポット、桂浜で土佐犬に出会いました。土佐犬というと、自分は小学生の時に熱中していた漫画に「白い戦士ヤマト」がありまして、闘犬の漫画なのですが、その頃の強い願望が無意識に沈んでいた土佐犬を飼育したいという事で呼び起こされ、そこから田舎暮らし=大きな庭=大型犬=土佐犬という都合の良い理想図を構築し、家内の説得工作を開始し始め、同時に水面下で土佐犬探しを開始しだし、大阪と四国を行ったり来たりしながら、お遍路は連続的に続いたのです。