三度目のスペイン(2)
旅行4日目は、いよいよアンダルシアの州都・セビージャを目指します。早朝トルヒージョを出立し、途中のメリダで朝食。高速道路のサービスエリアで随時休憩しつつのドライブでした。
セビージャでも宿泊は飛び込み。市営駐車場からすぐの「DALIS」というホステルに即決。49ユーロという安さ。
スペイン広場、インディアス古文書館、黄金の塔などを観光。セビージャ観光の人気スポットはカテドラルやアルカサルなのですが、相当な行列ができていたので遠慮したようです。
ピンポのお目当ては、フラメンコの老舗タブラオ「ロス・ガジョス」。ここは本当に素晴らしかった。
日本人が一般にイメージする「フラメンコ」は、派手な衣装を着た若い女性が両手でカスタネットを鳴らしながらギターに合わせて踊る、というものじゃないでしょうか。それとは全然違います。
基本は「カンテ」と呼ばれるヒターノ(ジプシー)の伝統歌謡。「歌」というより「語り」で、語っているのは「おっさん」です。すでに酒を飲んで気合を入れてます(笑) さらに「爺」だったりもします。
「俺が昔〇〇で見初めた女はーああああー」てな、下世話で、でも人生の哀歓に満ちた強烈な語り。それに「ギタッラ」(フラメンコギター)と「パルマ」と呼ばれる独特の手拍子が絡みます。
カンテに導かれてステージに登場する女性の「バイレ」すなわち踊りの基本は「サパテアード」という、凄まじく激しいタップです。ステージの床板が削れるほどの。
踊り手の、若い女性は「前座」と言っちゃ失礼か。でも、満を持して登場する年配の「お婆さん」こそが「真打」。それまでフラメンコを観たことがあるかないかなど、瞬時に吹き飛ばして、これがフラメンコだ、と納得させる、問答無用の説得力です。
この「ロス・ガジョス」は、その後何回行ったかな? 他のタブラオも含めて、フラメンコはセビージャ観光のイチオシです。
翌日は、港町ヘレスへ。飛び込みでホテルを決めた後、カディスまで足を伸ばします。
ひたすら飲んで食ってます。こうやって読み返すとアンダルシアのものもあれば、それ以外のもの(冷凍パエジャとか)もあり、ごたまぜですね。すべてが安いのがアンダルシアのありがたいところ。