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セビージャひるね暮らし(22)

※2021年の記録です。

10.7 木 晴れ España旅行第22日目 Sevilla

 今日は思い切り朝寝坊。9時に目覚めたが二度寝。10時25分にやうやつとの活動開始。トレーニングしっかり。このおかげで何とか日々やっていけてる自分を痛感する。まっこと身体が資本だぜよ。

 マス(スーパー)往復してパンとキュウリを買ってくる。0.87。朝食はそれときのこオムレツ。塩っぱいサラディト。スモデナランハ。

 これは日本帰ってからの話だが、大正時代の板橋宿を研究する。幕政期に栄えた遊郭が潰れ、さらに明治の大火事で焼かれ、寂れ果てて、貧民窟になったりした頃の。

 カフェを喫しつつ、家計簿をつけ終えた12時25分。こんなくらいの「のんびり」がセビージャじゃちょうどいいようである。

 で、今日は「執筆の日」だった。「新妻」をイッキに書き進める。

(以下、原稿用紙にして20枚ほどの小説は省略)

 17時過ぎにパセオに出ようとしたら、アントニオに呼び止められる。タオルがナンチャラと言ってるので、身振り手振りで「上のを下へ持ってきて?」と確認すると「シー」と。で、交換完了。

 その後パセオ。エルクレス公園まで歩き、適当カジェ歩いて帰路へ。ディア(スーパー)で買い出し。赤ビノとハモン。5.28。で、飲み始めたらビノじゃなかった。ヘレス(シェリー)だった。Me he equivocado otra vez(また間違えた)。

 で、ハモン、チョリソ、、缶詰イワシツマミに、セルベッサ、残ってた赤ビノ、ウオトカ水割り、ヘレスと飲み連ねつつ、日記書きつつで、はや19時26分。

 ちと寝るか。歯磨いて。ここで寝たら「残り」はどうなるんだろ?

 目覚めて20時半過ぎ。マス往復して、赤ビノ、ウオトカ、ポテチ買ってくる。17.79。高けえな。と、またビノ値段思ってたのと違ってた。3台だと思ったら7.25。倍以上。ま、いいけどね。じぇんじぇん旨いし。ちなみにディアで売ってたCuneは6.55。それよか高い。

 ここで「東海城」(中華レスタウランテ)行っちまうと何の進歩もない。あえて宅飲み。缶セルベッサぷしゅー。つまみはサラディトなる塩豆。

 スペインでの食生活について思う。「一人もん」は外食向いてない。それは他の国と同じ。で、日本その他のアジア諸国みたいに簡便な食堂が無いのは残念。バルがそうだと言えばそうなんだけど、酒無しでサクっと食える牛丼屋やラーメン屋も欲しいのよ。あとコンビニもない。つか「コンビニ飯」も。

 こうして思うに、現在日本てのは相当に「一人もん」に向いたシステマなのな。結婚しない(できない)若者と、一人暮らしの高齢者を合わせれば、膨大な「一人世帯」があるだろうし、親と暮らしてても完全別生活の若者もいるだろうし。

 アパルタメント3軒目に移動して「執筆」がイッキに進んだ。いわゆる「缶詰」状態になったからだと思う。町中で、外が適当にうるさいのがいいんだ。23時ちょい前の今も下のバルからご歓談の声が聞こえてくる。そんな風に「近くに人がいる」温かさと「邪魔されずに一人でいる」安心感。そこで「執筆」が加速するんだ。アパルタメント1軒目じゃ、まだ「生活」に慣れていなかった。2軒目は妙に静かすぎた。3軒目が環境としては一番。

 ああそれと「人声」にも種類があって、3軒目のは「リオハ」(バル)の常連。多分。アントニオとか聞こえるし。基本的に「正体確定」で「安心」。1軒目は川岸で通りすがりの連中が多かった。「正体不明」で「不安」。で、2軒目じゃ静かすぎて「不安」。

 しっかしアンダルシーア弁なんだろな。おばちゃんが「バモ」と言ってるのは、vamos(バモス=直訳:私たちは行く=行くよ!)の最後のsが欠落してるんだろ。

 発音はいろいろだ。エルクレス公園行く途中に別の中華レスタウランテがあって、そこのチナおばちゃんに、店は何時に開くの?と訊いたら、7時半と答えた後に「そろりぇば」(「りぇば」だけ)と言ってドアの貼り紙を指差した。llevarだ。テイクアウトのみ、と。自分の発音じゃジェバールなのだが、チナおばちゃんは英語に近いリェバーとなる。こういうのも聞き分けられてナンボなんだろう。

 予想はしていたが、一人旅の執筆旅じゃ「スペイン語修業」は足りない。その足りないスペイン語でどこまで暮らせるか、具体的に「どこ」が足りなくなるのかの確認が、今回の旅の目標。一つ分かったのは、アンダルシーア弁の壁。

 で、昨日同様、おいら以外無人ビルになった0時55分。Netflixで「紅の豚」を観ている。音声スペイン語で字幕日本語。これが一番良く聞き取れる。スペイン語字幕はダメ。言ってることと全然違うし、そっちにひっぱられて逆に聞き取れない。自分にとっちゃ一番の「勉強」だと思ってる。

※日本のNetflixじゃ配信していないジブリ作品をヨーロッパじゃ配信しています。
※スペイン語字幕は、たとえば、フェラーリがポルコと別れる際に早口であれこれ言うシーンが「アディオス」だけだったり。

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