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補聴器

気づけば2025年。バタついている間に終えた2024。
2024は手話を習い始めた年。
そこで同じように突然耳が聞こえなくなった中途難聴者の方たちと出会えました。
その中に私と同じ突発性難聴の方もいて、ご自分の経験を話してくださいました。
「片耳が聞こえるから大丈夫だと思って何もしないでいたら、10年後にもう片方も聞こえなくなった。
お医者さんには ”聞こえている耳を補聴器でサポートしてあげていたら、もう片方はここまで悪くならなかったかもしれない”と言われた」と。

「だからオコトさんには是非ちゃんとした補聴器を作ってつけてほしい」と。
ちなみにこの「ちゃんとした」というのはメガネ屋さんとか通販のでは駄目なのだと言われた。

涙ながらに話してくれたその方にとても感謝しています。

補聴器専門店で作るのがよいとアドバイスを受けたので検索したところ、家の近くに「ヒアリングストア」という補聴器専門店を発見。
予約して相談に行った。
病院ではしない聞き取り検査を含め、細かく検査をしてくださり、
私は自分でも知らなかった自分の耳の状態を知ることができた。
補聴器で何を足してあげたら聞こえやすくなるのか?を自分で理解出来た。
健聴者には戻れない。
でも近づくことは出来る。

確かに「片耳聞こえてるから大丈夫でしょ」って思われるから、誰も私の片耳が聞こえていないなんて思ってない。
説明してもすぐに忘れてしまう。これは家族もそうだ。
きっと私も健聴者側ならそうだろうと思う。
私の場合は「聞こえている」のです。
「聞こえているけど理解出来ない」のです。
左耳が正常値だとしても、ごちゃ混ぜ鍋のようになり細かく聞き取りが出来ないのです。
この理由が補聴器を作りに行ったことで理解出来てすっきりした。
子音が聞こえづらいから「”何か”言ってるのは分るけど、”何を”言ってるか分からない」となっていたんだなって。
そしてこれは音を大きくしたら聞こえるわけでもない。
私は感音性難聴だから。
それが分かっただけでも本当にすっきりした。

そんなこんなで結局頼んだのはオーティコンという会社のオーダーメイド補聴器。
AI搭載の補聴器。
シグニアという会社の補聴器と迷ったけど好奇心が勝利してしまいAI補聴器を使ってみようとなった。

私はそこで補聴器って中に入れるシステムで値段が変わることを初めて知った。
単純にオーダーメイドだと高いと思っていた。
そうではなくて、中に入れるシステムが高機能なほど高いだけだった。
大体5段階あるんだけど一番安いシステムが10万前後。
一番高いシステム(色々入っている)が50~60万。
私はそこまでの機能が必要ない生活をしているので、レベル3のスタンダードにした。
31万円。
たかァ・・

しかし今やもう、この補聴器が無いと困る。
無くても生活は出来るんだけど圧倒的に生活力があがる。
右から呼ばれても気づけるし、自転車が来ても分かるし、電子レンジの音も分かるし、猫の鳴き声も聞こえる。

しかも調整が本当に細かい。最初の頃は二週間ごとに調整しにいっていた。
ヒアリングストアの担当の方が毎回細かに説明してくれて、細かく調整してくれて、
私の耳に合う補聴器作りを2人でしていたような感じだ。

2025年になるころ私は実家に帰省した。
兄夫婦も来ていた。
皆が話しているとき、なんとなく補聴器を外してみた。

「あー・・・・・外すと何言ってるかよくわからないんだな」

補聴器が無いと、耳栓している状態で人の話を聞いているような感じだ。
補聴器を付け直した途端に音が広がって声が聞こえて世界が広がる。
私は左耳は聞こえるので、ある意味差がよくわかる。
それでも右耳は健聴者の耳とはならない。
でも耳に近い機能を持てる。
高かったけど買って良かった。
手話を習いに行ってよかった。
あの方に教えて頂けてよかった。

だがしかし・・・高すぎて人に勧めづらい(+_+)

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