星野源『そして生活はつづく』
大学時代の後輩がSNSに、「この本を読んでエッセイ沼にハマりそう。」なることを書いていたので、それはおもしろそうな本だなということで、たまたま夫が持っていたので借りて読んでみました。
私がこの本の感想を端的に表すなら、
しょーもない。でもそれ以上におもしろい。
に尽きます。男の人の愛すべきおバカな部分が詰まっているような気がして(ウンコと言って喜ぶ、下ネタを言って喜ぶ、などなど)楽しみながら、あっさり読めちゃいました。
星野さんは、頭の中で喋ってることを書くのがうまい。星野さんの思考回路がよく分かるし、人となりも分かるようなそんな本です。
私が共感したのは「ビシャビシャはつづく」という洗面台がびしゃびしゃになる話。めーーーっちゃ分かる。私も洗面台をびしゃびしゃにしちゃうタイプです。友だちと旅行に行ったときなど、使い終わったら念入りにタオルで拭きます。
面白かったのは「連載はつづく」のコインランドリーの自分の洗濯物になぜかブラジャーがまざっていたお話。星野さんの葛藤が目に浮かんでおもしろい。「子育てはつづく」の星野さんのご両親が素敵だったし、子どもに対して先輩のような感覚で敬語になってしまうという話も素敵だったな。
生活が苦手で、だからこそ生活をおもしろがりたい。
そんな思いで書いたエッセーには、星野さんの苦手なことがいっぱい詰まっています。そしてともすれば、ダメな人やなぁ、、、となりそうなものですが、読み終わったころにはなぜか、星野源って素敵やな。良い。となっている。ダメなところを出しておもしろがってもらえたり、いいなって言ってもらえたり、ちょっと恋愛と似ているというか、人と人とが分かり合える時ってそういう部分、自分の変な部分の共有なんかなぁと思ったりします。,
私もエッセイ書いてみたいな、次の記事は読書感想ではなく、なんかエッセイ的なものを書いてみようかな。
そんな気持ちにさせてくれた星野源さん、ありがとうございます。