hello, HELLO

この間、体調を崩した。

ちょうど週末だったのでほぼ寝ていた。ごはんは得意のデリバリー。
でっかい方の息子にちっこい方の息子の面倒を頼んで、ベッドでごろごろ。するんだけど。

でっかいのはゲームやyoutubeに夢中になってすぐちっこいのの存在を忘れるから、「ママーつめたいのお水ー」とか言いながら勢いよく寝室のドアを開ける５歳児のおかげでゆっくりは眠れない。

そして入って来たついでにベッドの上で大好きなキャラクターになりきって飛んだり跳ねたりするので具合は悪いんだけどかわいくって、だっこしたいなーって言ってさせてもらう。
だっこはさせてくれるけど、遊びたいからすぐ逃げちゃう。

立ち上がってお水を汲みに行くのはしんどいので、いつもならでっかい声ででっかい方を呼んでやってあげてよー！ってお願いするんだけど、その時は声を張り上げるのもしんどくて。
そうだと思いついて枕もとのスマホでLINEを開き、リビングにいる長男に電話をかけた。
「Hello.」と、スマホとリビングから同時に声がする。

用事を言いつけて電話を切ると、目をキラキラ輝かせたちいさな顔が目に入る。
「ぼくもカーする！」とちいさいの。
「Car?」「カー！」「Carする？？？」「カー！！」
何度も聞き返してやっと「Call」だと理解できた。息子の発音の良さと母の耳の残念さよ。

LINEアプリをまた開いて電話をかける。
まだ呼び出し中画面のスマホを小さな手に渡すと、嬉しそうに少し照れたように、いつものちょっと鼻の下を伸ばした笑顔でスマホを耳に当てた。

リビングから「Hello.」と聞こえる。

ちっこいのも嬉しそうに「Hello?」と言う。

ブランケットに顔を埋めながら、電話でお兄ちゃんとどんな会話するのかしらってぼんやりと聞いていたら、
続けて彼は「I love you.」と言った。

すぐにリビングから「I love you, too.」と聞こえて、それだけ言ってふたりはByeと電話を切った。

こんな些細な兄弟のやり取りで私はすんごくしあわせになってしまうので、君たちは本当にすごいんだぜ。と思っちゃう。

いやほんと、お母ちゃんは敵いません。

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