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いつだって題名ってむずかしい

早朝のバイトを終えて、
ぺこぺこのお腹を抱えてカフェに入った。
アイスティーとパスタを注文したら、
「アイスティーはホットですか?アイスですか?」と店員さんに尋ねられ、「あー、ホットのアイスティーにしようかなぁ」と一瞬真面目に考えた私です。

久しぶりにバイト三つ梯子した、もうすぐ27歳なのに。いや、きっと年なんて関係ないんだけれど、自分が思い描いていた27歳ってこんなだったっけ?あれれ?でも、私の人生ってまあまあ面白いと思ってる。ちゃんと一つ一つ、思い描いた夢は達成してる。ほぼ全部達成してる。
三年ほど前に芸能事務所を退所してから(厳密にはする一年前から)好奇心がなくなってしまい、なぜ生きているのか延々と考えたり、全部捨てて人生をリセットしたくなったり、自信も色も無い世界に生きてた。その頃から心のことを言語化してメモに書き留めて演劇の台本を書き始めました。書くことで私の世界が色づくんです。それがうれしかった。そして2023年の冬に初めて自主公演を打った。小さな古民家カフェでの公演。すごく寒い日だったけど、愛にあふれた温かい公演になった。それから2024年の夏にも新作を上演し、来年の初めにも第3回公演を予定している。ただ、これだけじゃもちろん食べていくことはできない。だから働く。韓国料理屋でも、犬のおやつの販売員も、早朝のホテルウェイトレスも、タイミーだって、なんだってする。下手くそだなぁって思う。
この前友達に「カモメさん」のバイトやらない?って誘われた。(かもめ=花柳界と呼ばれる芸者界で働くバイトさんのことで、芸者を見にいらしたお客様にお料理を出したり、お酒をついだりする)6時間で15,000円。私は日舞も習っていたし、和物の芝居も何度か経験していて、所作は問題なくできるし、何より日給がいい。なのに、いつだって自分を捨てられない。もし、お客さんと身体的接触があったら…(ちょっと触られるくらいよ、きっと)とか、お酒飲まされたら…とか。芸能事務所の社長や先輩俳優から散々言われた言葉は『女優は水商売だけはするな』だった。
できなかった。どれだけお金に困ってても、やれる度胸すらもない。金もない、情けない。だけど夢がある。最近夢ができた。もう夢なんか持たないままだらだら生きて老後を迎えるんだと思ってたのに。そしてその夢もまた芸術だ。また。呆れるくらい芸術が好きで芸術による表現しか手段がないみたいだ。どうなるかわからないからどうにかしたいけどもうどうにでもなれ!って気持ち。だから私は書くことを続ける。私が私を一番近くで見守ってる。

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