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アークナイツ『銀心湖鉄道』がとてもよかった

久しぶりのアークナイツ

アークナイツといえば、救いの見えない重厚なストーリーが魅力だと常々思っているのですが、それゆえに気軽に「ちょっとだけストーリー進めよう」が個人的には難しく、ついつい一度離れてしまうと重たい腰が上がらなくなってしまい、復帰タイミングを見失うのが難点でした。
ちょいちょいガチャを引いたりはしていたものの、前回しっかり遊んだのがシラクザーノなのでちょうど約1年ぶりの復帰になります。
もう1年前なのか…。

マフィア映画を見るキッカケを与えてくれた作品『シラクザーノ』
これもとても面白かった。

今回の新イベントは、雪深く厳しい自然に囲まれた土地に独自の文化で閉鎖的に暮らしている『イェラグ』という国のお話。現実世界ではノルウェーが元ネタなそう。

美しくも厳しい大地イェラグ。今回は像の完成お披露目式が舞台。

前作「風雪一過」を遊んでいたというのも復帰の要因ではあるのですが、イェラグはメインシナリオやイベントだと主軸になりやすい天災や鉱石病から立地の関係で比較的免れている土地な上に、かなり閉鎖的な国なので政治的なお話に絡みづらく、しばらく離れていても復習なしで読みやすいのが最大の復帰ポイントになりました。

あとはやはりイェラグ出身の全てを解決する男シルバーアッシュにずっとお世話になっているのと、デーゲンブレヒャーが実装されるタイミングだったのも大きいように思います。やはり愛着は大事。

めちゃくちゃ面白かった

久しぶりなので話は6割ぐらいわかったら御の字だな〜ぐらいに思っていたのですが、蓋を開けてみればテンポよし・ノリよし・構成よしでめちゃくちゃ面白かったです。内容もわかりやすくなる工夫が随所にされており、お話もかなり理解しつつ楽しめました。最高かよ。
個人的MVPはグレーシルクハットさん(後々調べたら個人なのかと思っていたら複数人いるっぽくてびっくりした)

多分出来る男なんですが、それを感じさせない妙な不運さを持ち合わせているグレーシルクハットさん。

イベントの主人公のポジションが絶妙

今回の主人公ロザリンはイェラグ出身の父を持つ“イェラグには行ったことがない子”だったので、随所で「あれはなんだ?」と自然に補足が入るのがめちゃくちゃありがたかったです。あと竹を割ったような性格だったのもお話のテンポのよさや重たくならない部分に一役買っていたように思います。
ウルサス出身の子だったので、お勉強も兼ねてサイドストーリー的な『ウルサスの子供たち』を読んだらとても心曇りました…救い……いつものアークナイツ。

お腹が冷えないか始終心配だった

演出のコミカルさ

UIデザインのオシャレさから始まり、ゆったりと少し懐かしさを感じる陽気なBGM、そして毎度お馴染み出てくるおじさんたちが絶妙に良い味を出しており、いい意味でお話が重たくならない工夫が随所にされてました。

UIのキルトっぽさめちゃくちゃ良かった

特に今回ハロルドがとても良い味を出しており、紳士的かつ誰が見てもいい人でしょこの人…と嫌いになれないわかりやすい感じ、でもでもイェラグ目線だと他国の軍人の中間管理職なんだよな…動き次第では敵になっちゃうんだよなこのおじさん…という最後までどうなるんだ?とドキドキさせてくれる大変華やかなキャラでした。

いいおじさんが出てくるシナリオにはずれなし。

また、前作の風雪一過では閉鎖的だったイェラグがいよいよ開国していくんだな…というところで話が終わっていたのですが、今回はそんなイェラグが色んな思惑を胸に秘めながら遂に他国と交流を持ち、観光事業を頑張り始めた描写が多く、こんな感じになったのかイェラグ〜!と観光している感もあって楽しかったです。私は駄獣に乗りたい。

角?の位置そこなんだ~が衝撃的だった駄獣ちゃん。かわいい。

盛り上がるところはド派手に

全体的に観光色が強く出ていたので、逆にいつものシリアスな雰囲気や死が明確に隣にある…みたいな空気はあまりなかったのですが、ラストに怒涛の山場があり、しっかりとカッコ良い見せ場もあったりして、ストーリー構成も絶妙でした。デーゲンブレヒャーがとにかく文句なしにカッコよかったですね…さすが黒騎士。

かっこよすぎたデーゲンブレヒャー。
この世界では珍しく純粋な“暴力”を行使するのがアーツ大国リターニア出身なのも業が深い。

あとはシルバーアッシュといえばドクター(プレイヤー)を「盟友」と呼びながら恋愛シミュレーションばりに激甘ワードを囁いてくれることでお馴染みなんですが、今回は盟友色薄めかな…と思っていたらしっかりファンサもありました。ありがとう…ありがとう………。

プラマニクスの心情がしっかり垣間見えたのが個人的に嬉しかった今作。

シルバーアッシュ家の確執もしっかりと描かれていたりとか、前回そこまで自我を出してこなかったイェラがやたら像に固執してて人間味があったりなど、重ためのイベントだと中々全体のお話が複雑になりがちで見られない各個人のニュアンスがたくさん見れたのもとてもよかったです。


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