カリフォルニアで地震;日本との違いを感じた話。
12月5日。
この日は秋学期の終わりで、授業最終日でした。
みんながプロジェクトの最終プレゼンテーションをしている最中に、数人のクラスメートのスマホが鳴りました。
同じカリフォルニアだけど離れたところでマグニチュード6の地震が発生したっていう緊急連絡でした。
遠いね、って感じで授業を進めていたら、今度は全員のスマホが鳴りました。
今回は津波警報。
震源地は遠くてあんまり揺れなかったけど(私の体感は震度1)、バークレーはベイエリアで海が近いし、地理的に津波が来る可能性は全然ある場所です。
え、え、どうする??どうしたらいいの?って皆、混乱状態。
先生も、津波に備えるには何をしたらいいのかググってました。
グーグル先生に高いところに逃げろって言われたみたいで、先生は「ここ(5階の教室)は高いからとりあえず待機するか…」みたいなことを呟いてました。
私は、アメリカの建造物の5階の真ん中にいる方が怖いけどなぁと思いましたが…
しかも窓のない教室。
まぁけどもし津波が来るとしてもサンフランシスコで一旦足止めを喰らうだろうし、バークレーの中でもキャンパスは少し高いところにあるので、まだ動かなくて大丈夫だろう、と私は考えていました(危険な思考だけど)
そうこうしてるうちに、授業終了時間の5分前になり、一旦みんな解散することになりました。
次のクラスは同じ建物だけど、地下一階でした。
授業あるのかどうか確認だけしにいこう、、って友達と話して、教室に向かうことにしました。
友達がエレベーターを使おうとしていたので、一応階段で行こう…と促し、階段で地下まで行きました。
教室には先生がいて、普通に授業初めようとしてました。
まじか…って友達と目を合わせてちょっと落胆…(サボりたいだけの二人。)
パソコンを開けたら、Googleからも警告されました。
あと、UCバークレーの危険なことがあった時に早く知らせてくれるメールサービスも発動されました。
12時10分にサンフランシスコに津波が押し寄せますっていう重要な情報も書いてあって、有能。
バークレーには12時半ごろに来るらしいって情報も流れてきました。
授業が終わる頃だ…
時間をチェックするのも忘れかけて授業に集中してきた頃、また全員のスマホが鳴りました。
次はなんだ!って一瞬緊張が走ったけれど、津波警報解消のお知らせでした。
皆、地下で授業を受けてるくらいには気にしていないみたいだったけど、それでもこの速報にはちょっとホッとしてました。
警報解消のお知らせが、メールでも来ました。
こんな感じで幕を閉じました。
この突然な出来事により、日本がいかにこのような事態に慣れているか、ノウハウ・知識が発達しているか、このような未来に備えられているか、改めて痛感しました。
例えば、まず「震度」っていう単位。
英語で何て言うんだろうって思って調べたら、これは日本の独自の単位みたいです。訳すなら、JMA Seismic Intensity Scale。
けど似たような数え方が各地にあるみたいです。
この説明がわかりやすいので、震度を英語で説明する際はこれを参考にすると良さそうです;
どの速報にもニュースにも、マグニチュードは書いてあるけれど、各地域でどのくらい揺れたのか、震度の情報は書いていませんでした。
日本ではどちらの情報もすぐに公開されるので、それに慣れていると、欲しくなる情報です…
次に、建物。
「地震が来たらこの建物は終わるらしいよ」って今学期の最初の方に友達に言われたことがあったんですが、え、わかってて放置するんだ、、って思いました。
(5階と地下で授業を受けた建物ではないです)
終わるって言われていない建物でも、よく見るとすごい不安定に思えます。
床が曲線を描いていたり、タイルが不自然に切られて変な形に合わさってたり、天井と壁の間に隙間があったり。
建物はぜっっったいに日本の方が強度が高い、と、建築のこと何も知りませんが思います。
そして、ハザードマップの存在。
引っ越した時にもらいませんでした。
で、調べたんですが、見つけられませんでした。
唯一発見したのは、UCバークレーの情報まとめるサイト;
リアルタイムの情報を提供してるリンクがそれぞれあって、ハザードマップのような未来予測的なものは特にありませんでした。
勿論、何かあったらここに逃げてくださいっていう情報も何もないです。
バークレーは東に行くほど地面が高くなるので、津波が来たら東の山の方に駆け込もうと思ってはいるんですが、大きな地震が来たら、もう正直逃げ場はないと思っています。建物はどれも倒れてきそうだし、建物が周りにないような広い場所を知らないです。
最後に、人間の準備度です。
人が、このような事態に慣れてないなぁと思いました。
カリフォルニアはまだ地震が頻繁にある地域なので、地震はまだ慣れている人が多いみたいでしたが、津波には全く慣れていないようでした。
前回、教室で警報が鳴った時に素早い対処をした先生でさえも、津波警報に対してはググっていたほどでした。
(前回の警報について、詳しくはこちら↓)
心配してラインをくれたニューヨークの友達とアメリカ人の地震・津波の慣れ度について話していたら、「4月に震度2ぐらいあったんだけど、みんな学校休むとか言ってた笑」って言っていました。
やっぱり圧倒的に日本はこういう事態に慣れているなーと思いました。
ちなみに、私は中学生の頃震度5くらいの地震が目覚ましになって、そのまま普通に登校したら学校休みになっていました。他にも普通に登校してきた(登校できた)生徒たちが何人もいたのを覚えています。
それにしても、能登半島の復興にこんなにも時間がかかっているのは腹立たしいです。中心地東京の復興は一瞬で、ノウハウとその実現力があるのは証明されてるのに。