誰でも文字を読むことができる、と言えるのか【読み書き障害って知ってますか?】
おはようございます。おこめさんです。
昨日は教育に関わるすべての人に、読んでほしい本
「14歳からの読解力教室」を参考にして
文章を読めるとはどういうことか、についてまとめました。
今日はどうしたら文章が読めるようになるのか という話に入る前に
そもそも 練習とか関係なく、生まれつき文字を読んだりすることに困難がある「読み書き障害」についてまとめていきます。
これに関しても著書で触れられているところです。
(だからこそ、この本は本当に一家に一冊置いておいてほしいものです)
ということでやっていきましょう。
学校では教えてくれない「読み書き障害とは」編です。
おこめさん→10年の公立中学校勤務を経て独立。公立学校を外側から支えるために、オンライン塾を設立・運営。子ども~大人までを対象としたライフビジョンコーチとしても活動。半年の育休を取得した2児のパパ。
参考
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本題の前にお知らせ
11/6 オンライン哲学対話@おはこや 「格差は悪なのか」
答えのない問いに対して、自分との対話、他者との対話を通して自分なりの納得解を見つけていく時間
11/13 オンライン読書感想シェア会@おはこや
いろんな人のいろんな本の感想を聴くことで、価値観を広げたり、興味関心の幅を広げる時間
どちらも朝7:00~8:15
小学生~大学生対象
参加希望の方はおはこや公式ラインにご登録を
無料の参加チケットお配りしています。
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それでは本題です。
▼読み書き障害とは
生まれつきの発達障害の一つで、「読めない」というよりは「読むことがすごく大変」という障害で、5%くらいの人が文字を読むことに困難があると考えられているそうです。(欧米では10%以上という調査も)
5%いるということは、35人クラスだったら、1人はいる計算になります。
だからこそ、このことを最低限知っていることは、子どもたちに間違った指導をしなくてすむことにもつながります。(日本での支援は残念ながら遅れているようです)
実際、読み書き障害を持つ子どもたちに何時間も読み書きの練習をさせても、みんなと同じ様に読めるようになることはないようです。
それでも練習をさせ続けることは、本人にとっての自信をなくすことにつながるし、傷つけることになっているのです。
ちなみに読み書き障害と知的障害はまったくの別で
知的に高いレベルであっても読み書き障害をもっている人もいるそうです。読み書き障害をもつ学者さんもいるほどです。(ちなみに、視力に問題があるわけでもありません)
▼読むのが大変というのはどういう状態なのか
読み書き障害の人に「どんな風に見えているのか」を尋ねてみると
「文字が整列していない」
「形の違いがわからなくて、全部同じ様に見える」
「ねじまがったり、ひっくり返ったように見える」
などいろんなバリエーションがあるようです。
そもそも文字が同じ様に見えるという状況で、何度も練習して読めるようになれ!という方が理不尽で、ここはその子の特性を理解することがいかに大切かがわかりますね。
さらに、文字として読めないという上記の問題に加えて
読めた1文字1文字を音に直すのが難しいという問題もあります。
前回紹介したように、読めるというのは大きく5つのプロセスがありました。
①1文字1文字を文字として読む(り ん ご)
②読めた文字を音にして認識する(RI N GO)
③②をつなげて単語として認識する(RINGO→りんご)
④単語同士をつなげた命題を理解する(ぞうがりんごを食べる)
⑤命題同士をつなげて文として理解する。文脈を読み取る(飼育員はぞうがりんごを食べるのを見ていた)
このうち、読み書き障害は①が困難である、+②が難しいという状況なのです。
それで文章を理解しなさいとか なんでわからないの!!
って言っても厳しいもんは厳しいのです
(しかもそういった子がクラスに一人はいるって状況なのです)
▼そのための支援とは
①そもそも文字を読むのが難しい
に対しては
例えば、
一行だけが見えるようになっているボードを使う
行間を広くとる
色下敷きを使う
などがあるようです。
ちなみに②読めた文字を音に変えるについても 練習することで改善することがあるようです。
ですが、これらも個人差があるようで、一概にこの方法がみんなに合うというのはないようです。
だからこそ、一人ひとりに合わせた支援が必要ということですね。(どう見えているのか、どうすれば読みやすくなるのか、その子にあった聞き取りと支援)
▼おわりに
ということで、今日は読み書き障害についてまとめてみました。
著書の中には、実際文字がどんな風に見えるのかも 再現されていたりして、
そりゃ、読むの大変だよ
って実感することもできました。
先生になる手前にきちんとこういったものも知識として知っておくことは大切だと感じたし、先生になってからも最低限知っておく知識は日々増えていくので、そこを補うシステムというのがまた必要になってくるんだろうとも思いました。
今日もここまで読んでくださってありがとうございました。
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