入院5日目 術後2日目 深夜の回復室劇場

起きたら吐き気は多少いい感じ。
朝ごはんはおかゆと味噌汁を半分ずつ。
土曜なので検査などはなく、引き続きだるさと吐き気にただただ耐えるだけの時間です。

まだまだカロリーが足りないらしく、栄養の点滴がなかなか取れません。
加えてなんか追加で尿を貯める検査が入るとのこと。
下垂体の術後は尿崩症という合併症が起きやすいので、それを確認するために術後もずっと尿道カテーテルが入っています。
ちょっと邪魔ですが、思ったより違和感はなく、そこはあまり問題なかったのですが……。

どうやらこのまま24時間尿を貯めて、ホルモンなどをチェックする検査をするそうで。

ここでいきなり内分泌の先生が登場。
どうも術中の血圧の様子があまりにもおかしかったため、下垂体以外にもなんか病変があるのでは?と疑われている気配です。

ご家族にホルモンの病気の方は?
血圧は普段から高いほう?
急に動悸とか頭痛が出ることありますか?

などと色々質問されました。

私の血圧は基準値内の高いほう(120の70とか)なんですが、緊張したり痛みを感じたり運動をしたりすると一気に140近くまで上がります。
最近、逆流性食道炎になり内科で毎回血圧を測るようになってわかったことです。

まあ自律神経が弱いんだろうな〜、それに更年期だし血圧も上がってくるよな〜程度に考えていました。
まあまあポンコツだとは思ってたけどこんな大事になる程とは……。

でも調子悪くなるたびにまめに病院には行ってたんですけどね。
かんたんに見つからない異常ってのがいろいろあるもんなんですね……。

副担当の先生が来て、昨日撮ったMRIとCTはバッチリ、腫瘍はきれいに取れてますよ!と教えてくれました。
「ありがとうございます。でも、相変わらずすごく気持ち悪いんですよね……」
とお礼を言うと、
「画像上ではわからないことが体の中で起きてるのかもね」
と。
うんまあ……そうなんでしょうね……(白目)


この日は土曜なので夫と子どもが面会に。
家族の顔を見られるとやっぱり安心します。

しかし夜にまた事件が…。


吐き気も少しマシになったし今夜は少し眠れるかな、と思っていたら、お隣のベッドから妙にはっきりとした声が。

「先生」
「お願いします」
「これ外してください」
「〇〇(名前)です」
「お願いします」

お隣の方は大部屋でお向かいにいた認知症の患者さんらしく、点滴の管などを勝手に抜こうとしてしまうので拘束されてるようなんです。

大変だなぁと思いながら聞いていると、だんだん話が不穏な方向に……。

「おかしいわね」
「無視されてるんだわ」
「誰か」
「みんな起きて」
「山崩れが来るぞ〜〜〜!!」
「高いところに逃げて」
「しっかりと、高いところに……」

も、盛り上がってまいりました…!?

スルーして何度か眠ろうと試みましたが、その後も声はやむことなく、

「〇〇さん、帰ってきてるんでしょ」
「わかってるのよ」
「起きて」
「誰か」
「いるんでしょ」
「これ外してください」

そしてまた、山崩れへLOOP & LOOP……

「山が崩れるの?でもね、ここ東京の〇〇で、まわりに山はないんだよ。どうして山が崩れると思ったの?」
やっと登場した看護師さんはさすがに慣れたもので、何度か律儀に相手をしていましたが、いっこうに落ち着く様子がないので最終的には薬で鎮静されたみたいです。

私はもう眠るのをあきらめて、「あっこれ、ブログのネタになるな……」とか考えてました。
認知症って……大変ですね……。

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