入院7日目 術後4日目 居残りおかわり
「なんでまた立ってるの!?立たないでって言ったよね!?」
「だってね、こんな服じゃあれだから、おかしいから、着替えないと」
「着替えたいなら呼んで??勝手に立つと本当に危ないから」
「あのね、家族に連絡をとらないといけないの。らもうずっと連絡してないから、ここにいるって知らせないと」
「娘さんは〇〇さんがここにいるってちゃんと知ってるから大丈夫!」
回復室劇場で目覚めるさわやかな朝です。
結局明け方にうつらうつらしただけで夜が明けてしまいました。
この日は気持ち悪さも痛みもだるさもなく、ただ色々な管につながれっぱなしの不自由さがあるだけ。
朝ごはんも余裕で食べました。
しかし水分が多いからかお通じがゆるく、うかつに食事ができません。
何せ、トイレに行くたびに色々な管を外してもらって、看護師さんに付き添ってもらう必要があります。お腹の調子が不安だから何度もトイレに行きたいのに……。
不自由すぎ。
お昼前、内分泌の先生が鼻に入ったバルーンを抜きに来てくれました。
バルーンから空気を抜くときにツーンとするような違和感がありましたが、たいした痛みはなく。
まだまだ鼻は通らないけどちょっとだけスッキリしました。
出血が多かったから副鼻腔はまだまだ血と消毒液でいっぱいだと思います。いつ鼻呼吸できるようになるんだろうか。
で、午前中の先生の話では今日にはもう病室に戻れるということだったんですが、またもあやしい動きが……。
どうも、提出する検体を、12時間多い尿量にしてしまったらしいのです。
何せ、並行で尿崩症のチェックもしているため、途中で担当が変わると何時までの分を貯めて何時までの分を捨てていいのか、薬品はどうやって入れるのかなどがしっちゃかめっちゃかになるらしく……。
忙しく立ち働いている看護師さんを見ると責められません。
というか、そもそも悪いのは適当なオーダーを出した先生のようなので……。
悲しいですがまた1日、回復室に居残りです。
回復室自体はドラマが多くて別に嫌いじゃないんですが、とにかく尿道カテーテルが邪魔なので早く抜きたいんですよねぇ。
ホルモンの点滴ももう少しあるそうです。
早く歩き回れるようになりたい!
せっかく入院前に鍛えた筋肉たぶんもうぜんぶ逝ってしまわれましたね……。
ともあれ、夕方には点滴も一時的になくなり、機器類を自分で外してトイレに行く許可をもらえたのでよしとします。
この歳でおむつの中に漏らしちゃうのは嫌だもんね。
鼻に貼ってあるガーゼも勝手に張り替えていいとのことなので夕食後にさっそく貼り替えてみたのですが、右の鼻の穴は血まみれ、左の鼻の穴は粘液のかたまりみたいなのに塞がれててグロ of グロって感じでした。
やべーなんの塊なのこれ……。
夜には主任教授が「順調なんですけどね、手術中にものすごく血圧が上がったので、その原因をこの機会に調べたいと思っていて、そのための検査なので、ご不便をおかけしてます……」とわざわざ説明しにきてくれました。
わかってますよぉ、でも時間かかってるのは貴院の診療科間連携が悪いのが原因なんですけどぉ!!
前に入院した時も思ったんですけど、ここの病院はほんとに診療科間の連携が悪くて、結構重要なことでもなにも申し送りされてなかったりするんですよね。(以前は産科入院でベッドが足りなくて婦人科の病棟にいた)
どの病院でもその辺は同じなのかなぁ。
「〇〇さん、今どこにいるかわかりますか?」
「はい、母が◻︎◻︎病院におりまして、私は××にいます」
「お母さん何歳?」
「56になります」
「〇〇さんより年下じゃない」
今夜の回復室も熱いぜ……!と思っていたら、師長さんが気を利かせて認知症の患者さんはふたりとも違う部屋へ連れて行かれました。
なんと広い回復室をひとりじめです。VIP!
鼻呼吸はできませんが、ひさしぶりに死んだように寝ました。
睡眠ッ……尊ッ………!