入院6日目 術後3日目 回復室劇場再演
朝イチで採血3本。
ヤクルト3本くらいのカジュアルさで採血してきますよね。大学病院はね。
気持ち悪さはまあまあ改善。頭痛もひどくなく、これくらいなら許容範囲という体調です。
そしてそして、今日は待ちに待った洗髪の日!
美人の看護師さんと楽しくお話ししながらシャンプータイム〜!至福!
いろいろな管がつながっているため、ベッドの上におむつをしいて洗髪する尖ったスタイルです。
ベタベタだった髪がサラサラになってすっきりした!
あとは検査もなく、ボーッとスマホを眺めるのみ。
kindleでマンガを買ってみたりしましたが、ポケットwifiの回線が遅くてなかなかダウンロードできません。
病院ってもともとwifi入りにくくて、回復室は建物の真ん中にあるのでさらに遅いんですよね。
インターネッツの民にはつらい環境です。
同じ日に手術した人はどんどん病室に戻ってるのになぁ。
途中で内分泌の先生が来て、術中に血圧が不安定だったのでホルモンの検査を追加ですることになり、明日までまた尿を溜める必要があるとの説明が。
昨日も同じこと言われましたけど?と思いましたが、ナースステーションから漏れ聞こえる話によるとこういうことらしいです。
塩酸蓄尿という方法で尿を貯めるのですが、どうも脳神経外科ではまずやらない検査らしいんですよね。
なので、看護師さんは誰もやり方を知らず、1日貯めた尿は検査に使えないものになってしまったと。
マジか……。
それと、CTの検査が追加。たぶん副腎かな?
副腎からホルモンが過剰に分泌されていると、高血圧になるそうです。
とはいえ、ふだんの血圧は普通なんですが……私の場合、ストレスが加わるとガッと高くなるみたいですね。つくづくどうしようもない体です。
何か原因が見つかるんだろうか?
夕方にはまた夫と子どもが面会に来て、ヨーグルトとジュースを差し入れてくれました。
これで生きられる……。
ブルガリア低糖が私の命綱です。
足りないものも色々差し入れてもらって、これで回復室lifeも多少快適になるかな?
ちなみに、今は尿崩症のチェックで体に入った水分と出ていく水分をそれぞれ計測しているので、差し入れなどはケースを残しておいて看護師に渡してくださいと言われました。
明日には病室に戻れるといいな〜〜
〜今夜の回復室劇場〜
昨夜も認知症の患者さんがハッスルしていた回復したですが、なんと今夜はさらに認知症の患者さんが搬送されました。
搬送されたときはしっかりしている様子で、上品なご婦人という印象だったのですが……。ご家族が帰り、夜が更けてくると様子が変わってきました。
「あの、すみません、どなたか、どなたかお願いします!」
「あの、あのね、これが絡まっちゃって……動けないのよ、どうしたらいいのかしら、誰か!」
私が看護師さんを呼んであげたほうがいいのかな?と迷っていると、お隣の認知症患者さんAがお返事してしまいました。
「まっすぐ行ったところにいる人に言いなさい、まっすぐ行ったところに……」
突然の参戦に息を呑む私。
「あの誰か、誰かこれお願いします、動けないのよこれ」
「まっすぐ行ったところに人がいるから」
「ねえ誰か!誰もいないの?」
何か雲行きがあやしいと思いながらもお困りの様子なので、
「ナースコールありませんか?押したら看護師さんきてくれますよ」
と声をかけます。
「ないのよ!ほんとにこれ、絡まっちゃって動けなくて…」
「あの、じゃあ私看護師さん呼びますね」
ナースコールを押すと看護師さんがきてくれました。
「どうしました?」
「その、これが絡まっちゃってベッドから降りられないのよ」
「それは付けたままでいいの。それと、ベッドからは降りないでね。頭の中で出血してるから、安静にしてほしいの」
「でもね、絡まっちゃって……」
「絡まっても大丈夫だから。あのね、何かあったらこのオレンジのボタン押してね。すぐ来るから」
ナースコールあるじゃん
どうなのかなと思っていましたが、やはりこちらの患者さんも認知症のようです。
回復室では全員心電図やパルスオキシメーターなどでモニタされるのですが、ベッドから降りようとしたらそのコードが絡まってしまったということらしいです。
もともと認知症なのかはわかりませんが、たぶん入院などで環境が変わると悪化してしまうようですね。
重要な点滴などを外そうとするわけではなく、入院1日目ということもあってか、拘束や鎮静などはまだできないようで、定期的に看護師さんが見回りにきてはベッドから降りようとしている患者さんを慌てて止める……が繰り返されました。
「さわらないでって言ったよね!?」
「なんかね、絡まっちゃって、動けないから」
「勝手に立ったら危ないよとも言ったよね!?」
「でも立たないと何もできないから、絡まっちゃってるから」
「これはこれでいいの!さわらないでね?約束して?」
「うん……」
「なんでまたベッドから降りてるの!?」
「あのね、シーツが汚れてるんです」
「これはね、汚れてないの、こういう色なの」
「そうなの?でもほら汚れてるから……」
〜そして30分も経たないうちに同じサビを繰り返す〜
寝れるか!!!!!!!!
まさか術後にこんな試練が待ち受けているとは……。
でもこれも、明日は我が身ですね。
もともと脳がアレだから、認知症のリスク高そうだなぁ……。
ちょっぴりセンチメンタルな夜でした。