入院10日目 術後7日目 低ナトリウム血症
朝食をスキップしてうつらうつらしていると、先生がやってきました。
「あのね、溶けきのこさんの体の中で、ナトリウムの量がすごい下がってるの。吐き気もそのせいね。下垂体の手術の後にはまあまあよくあることで、予測の範囲内の異常です。これから塩の点滴とかすることになるかな。担当の先生に伝えておくので」
あっ担当の先生じゃなかったんだ……。ノーメガネなので人の判別がつきません。
ていうかこれ進研ゼミでやったやつ!低ナトリウム血症ってやつだ!
インターネッツの鬼である私、ネット上にある下垂体腫瘍手術記はほぼほぼ読破しております。
下垂体手術のあとの合併症といえば尿崩症というものが有名ですが、血中のナトリウム濃度が低くなってしまう低ナトリウム血症もまあまあの頻度で発生するそうです。
術後7日前後で発症するのですが、なぜ下垂体手術の後に発症するのかはいまだによくわかっていないそう。
入れ替わりで今度は副担当の先生が来て、脱水気味か、浮腫があるかなどを確認していきました。
低ナトリウム血症でも、脱水気味になる人と水分が溜まって浮腫む人の2種類いるそうです。
私の場合はちょっと脱水気味かも?と。
普段からあまり水飲みませんしね。
治療は塩の入った水(要は生理食塩水)をゆっくり点滴することだそう。
浮腫むタイプの人だと飲水制限になるのかな。
これから塩でじっくりマリネされます。きのこの塩マリネ。
点滴を始めたら吐き気もだいぶマシになって、歩いて診察と検査に行けました。
今日は耳鼻科で鼻に詰まったガーゼなどを洗浄して取ってもらう日!
この日を楽しみにしていましたが、また吐き気を堪えて受診するはめになろうとは……。
外来患者さんの間に診察を入れてもらって耳鼻科へ。
はじめての診療科はなんとなく緊張しますね。
細い洗浄器のようなもので、鼻の中をゆっくりゆっくり綺麗にしてもらいます。
ときどき鼻の奥がツーンとしますが、痛みはありません。
鼻の奥に切った跡があるんだなあと思うとなんだか不思議。
最後はカメラで鼻の中を確認して終了。
1週間ぶりの鼻呼吸……!
耳鼻科の診察の後は採血と尿検査、その後は当初から予定されていた頭のCTとなかなか忙しい1日です。
夕食は塩分の高そうなものだけ食べておしまい。
あとは退院を待つのみと思っていましたが、そうは問屋が卸さないみたいです。
何事も……スムーズにいかない……。
こういう星のもとに生まれついたと思うしかないですね。
吐き気が復活しませんようにと切実に祈りながら眠りにつきました。
そういえば……最近主治医の先生きてくれないなぁ……。
私の腫瘍にしか……手術にしか興味なかったのかナ……?
私、遊ばれたのかな……?
腫瘍だけの女だと思われてたのかな……
(※主治医は主任教授なのでめちゃめちゃお忙しいのだと思われます)