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スーパーの野菜はなぜ綺麗なのか?半農半Xin東成瀬村/4日目

旅する農業バイターyumaです。今日で4日目。
半農半Xプログラムについてはこちら↓


午前:しいたけ収穫、選別、袋詰め

選別作業の様子

昨日と同じく、しいたけの収穫をした後、選別作業をしました。JAの基準で規格外と良品(A・B・その他)に分けるのですが、これが案外難しいのです。
少し変形したしいたけは一つランク下のB品にするべきか、でもあまり厳しく基準を決めてしまうと値段が下がってしまうので多少の歪みならA品にしてもいいのでは…などといった葛藤がありました。

しいたけの選別基準

見た目を気にするのは選別作業だけではありません。いかに綺麗に梱包できるかで売れ行き変わるんですよ、と農家さんがおっしゃっていました。
同じしいたけのパックでも綺麗に袋詰めされているもののほうが売れるようです。
正直、私は乱雑に袋詰めしてもいいのではと思ったのですがその一手間が1個売れるかどうかを左右するのだと学びました。

しいたけのかさが見えるように詰めるといいらしい

これまで各地の農園で働いてきましたが、やはりどこも商品の見た目には厳しいです。
でもそれは消費者が綺麗な形を求めるからやっているだけであって、これほど選別に手間をかけるなら本当ならもっと値段を上げてもいいはずなのです。
きっと現場で働いたら「え、こんなに手間かけてるのにこんなに安い値段で売ってるの?」と全員が同じように考えるでしょう。
農業バイトをしたことがない人はぜひ1日でも良いので農業の現場で働いてみてほしいです。

【余談】スーパーの野菜がきれいなのは私たち消費者が求めたから

少し余談になりますが、私は「見た目が綺麗だからといって必ずしも美味しいとは限らない」ということを農業バイトを通して実感しました。
参考までにトマトの美味しい見分け方の記事を載せておきますが、必ずしも丸くて綺麗なトマトが美味しいわけではないのです↓

スーパーに陳列されている野菜や果物って全部形が揃っていますよね。だから売られているもの全てがその形のまま(同じ大きさ、色)で育っている、と思いがちです。
でも実際は全く同じ大きさのものが実ってるわけではありません。(全て同じ大きさに作る技術はありますが)
たとえば同じ木に実っているみかんでもミニサイズからジャンボサイズとバラバラについているし、不恰好な形のみかんもあるし、さまざまなのです。
スーパーに並べられているみかんはサイズごとに分けて、見た目も同じようなものを集めただけにすぎません。
今までなんの疑問にも思いませんでしたが、農業バイトを始めてから同じサイズで並んでいる野菜の不自然さに違和感を感じるようになりました。

見た目の良さに執着した売り方になっているのは、私たち消費者が見た目が綺麗なものを選んだから、なんだと思います。
たとえ不ぞろいな野菜でも定価で買うことで回り回って(見た目を気にしない消費者→農薬を使わなくなる農家→野菜が安くなる)良い買い物になると信じてます。
ぜひみなさんも野菜や果物の選び方を気にしてみてください。

午後:フリータイム(仕事)

午後はいつも通り自分の作業をしていました。

※ちなみに午前中は秋田魁新報の取材が入り、インタビューを受けました。新聞に載るかは分かりませんが今回参加した経緯をお話ししました。掲載されたらまた告知します。


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