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フィクションとノンフィクションの隙間

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#小説

敷居は世界よりも空気を別ける

登山用のリュックサックにお土産の手提げは2つ、埃と雨水で汚れたビニール傘を解きながら改札を抜けた
寒い
地上への階段を気まぐれに一足飛びをし登り切ると湿気った年の瀬を感じる
まだ冬の間を行ったり来たりしているらしい
一層冷たくなった目元から、二重に掛けられた使い捨てマスクの息苦しさにようやく気が付き、息を整えながらしっかり京都に肺をなじませてゆく
誰かの帰りを待っている車の群れの、ヘッドライトの光

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