藤子・F・不二雄ミュージアム「「好き」から生まれた藤子・F・不二雄のまんが世界」感想と見どころ
1.概要
藤子・F・不二雄マニアの友人と藤子・F・不二雄ミュージアム「「好き」から生まれた藤子・F・不二雄のまんが世界」を観てきました。
2.開催概要と訪問状況
展覧会の開催概要は下記の通りです。
訪問状況は下記の通りでした。
【アクセス】
小田急線の登戸駅から直通バスが出ており、10分ほどで到着しました。バスも藤子・F・不二雄仕様になっており、気分を盛り上げてくれました。私が乗ったのはエスパー魔美仕様でした。
【日時・滞在時間・混雑状況】
日時指定制を採用しており、友人が日曜日の11:00-12:00入場の回のチケットを購入してくれました。結構混んでいましたが、列が全く進まないというレベルではありませんでした。漫画の原画展はなんだかんだでセリフを読んでしまうので鑑賞時間が長くなるような気がします(笑)。
【写真撮影】
展示室Ⅱのみ撮影可でした。
3.展示内容と感想
展示構成は下記の通りでした。
藤子・F・不二雄キャラクター総出演のにぎやかな展示を予想していたのですが、藤子・F・不二雄が作品に込めた想いやルーツに迫る内容で作品の魅力をじっくり味わうことができました。
展示室Ⅰの常設展では冒頭に漫画がどんな工程で作られるかを解説するコーナーがありました。実際の原稿用紙にドラえもんとのび太の映像が漫画を描きながら説明していくというもので、いい感じにアナログとデジタルが融合していて、シュールなオチも含めて楽しめました。
続いてドラえもんの初期から現在までの歩みが藤子・F・不二雄の原画をメインに紹介されていました。コミックは一通り読んでいたのですが、実際に原画を見るとキャラクターの表情の豊かさ、最小限の説明で状況を伝えるテンポの良さ、逆光やストップモーションでドラマティックさを強調する演出など色々な工夫がされていることを改めて感じました。漫画の原画展に行くと「実は原画の神髄は背景の描き込みの細かさにあるのではないか」と思うことがあるのですが、今回も大長編の見開きのパノラマには圧倒されるものがありました。
原画と合わせて藤子・F・不二雄のコメントも紹介されていました。特に「ドラえもんのようにまとまった形でなくても身の回りに助けてくれる人はいる」という趣旨の言葉が印象に残りました。また藤子プロの方々に向けたメッセージからは藤子・F・不二雄の仕事への厳しさが伝わってきました。
展示室Ⅰと展示室Ⅱの間のスペースには藤子・F・不二雄がデビュー前に手塚治虫からもらった手紙(KINOKUNIYAのロゴのようならせん状の文章…)や漫画家25周年記念に贈られた色紙(手塚治虫が描いたドラえもんのイラスト付き!!)が展示されていて、感涙ものでした。藤子・F・不二雄が所持していた棟方志功の掛け軸や藤田嗣治の絵画も展示されていて、美術コレクターの一面も持っていたことが分かり色々と発見がありました。
展示室Ⅱでは「恐竜」、「鉄道」、「宇宙」といった藤子・F・不二雄の創作の源となった要素がクローズアップされていました。一つのテーマが色んな作品で展開されていて、藤子・F・不二雄の博識(偏愛?)ぶりが伝わってきました。海外に取材に行った時の記録なども展示されていて、創作に必要なのは探求心と調査力なのではと思いました。このコーナーでは「T・Pぼん」が特集されていて、未読だったのですが興味を引かれミュージアムショップで単行本を買ってしまいました(笑)。
展示室の出口には藤子・F・不二雄作品にどんな工夫が凝らされているか解説しているコーナーがありました。ドラえもんの体の縦線はスクリーントーンだと思っていたのですが、絵のサイズに合わせて手描きしていたということが分かり衝撃を受けました。
Fシアターでオリジナルアニメも見て思いっきりミュージアムを満喫できました。入場券がFシアターの鑑賞切符になっているので絶対に無くさないようにしてください!
4.ミュージアムカフェ
ミュージアムカフェも行ってみました。私は注文しなかったのですが、隣の人たちが食べていたドラえもんの頭のサイズのカレーの巨大さに度肝を抜かれました。混むので来場したらまずカフェの予約を取ってから展示を見るのがおすすめです。
5.ミュージアムショップ
クリアファイルやポストカードなどの定番に加え、どら焼きなど藤子・F・不二雄ならではのラインナップもありました。コミックも扱っており、エスパー魔美が全9冊と案外長編だったことを初めて知りました。21エモンのゴンスケのぬいぐるみストラップが可愛すぎて衝動買いしました(笑)。
6.まとめ
なつかしさに浸りつつも新しい発見も多数あり、とても楽しめました!第3期も行ってみたいです!!