東京ステーションギャラリー「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展
東京ステーションギャラリーで開催されている「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展に行ってきました。
展覧会の概要、訪問状況は下記の通りです。
【訪問状況】
日時:日曜日午後
滞在時間:15:00~17:00
混雑状況:当日券は完売していました。
かなり混雑しており、また作品ごとにキャプションがあるので
見るのに結構時間がかかりました。
感染症対策:入口での手指の消毒、検温がありました。
写真撮影:不可
本展は「ハリーが学んだホグワーツ魔法魔術学校の
科目に沿って魔法の歴史をたどる」がコンセプトで、
下記の展示構成になっていました。
第1章:旅
第2章:魔法薬学
第3章:錬金術
第4章:薬草学
第5章:呪術学
第6章:天文学
第7章:占い学
第8章:闇の魔術に対する防衛術
第9章:魔法生物飼育学
第10章:過去、現在、未来
実は「ハリー・ポッター」の原作は読んだことがなく
映画もコンプリートしているわけではないのですが(汗)、
魔法、錬金術といったキーワードに魅かれて観に行くことにしました。
(知り合いに言わせると中二心をくすぐるやつとのこと…。)
実際に展覧会に行ってみると図書館を模した壁紙、
箒や紅茶カップが天井から吊り下げられていたりと
まさに魔法学校に入り込んだような雰囲気でした。
所々に「ハリー・ポッター」シリーズの作者である
J.K.ローリングの草稿やメモ、イラスト版の著者ジム・ケイの
イラストも展示されていましたが、
メインはヨーロッパに伝わる魔術、錬金術、占いなどについての
膨大な文献や資料でした。これらの資料を見ていると
ただのオカルトでなく、数百年前までヨーロッパの人々の
身近にあった習俗のようなものだと感じました。
またパピルスから写本、印刷など媒体の変遷も
概観することができ、人々がどのように後世に
情報を残してきたかが分かりました。
こうしてみると「ハリー・ポッター」は
ヨーロッパの伝統と文化の延長線にある物語であり、
このバックグラウンドの強固さが世界中の人を夢中にさせる
普遍性の秘訣なのかなと思いました。
特に面白かった展示は下記です。
・ジム・ケイ 「『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作」
⇒現実世界と異世界の淡いのようなものを感じさせる
浮遊感のある絵だと思いました。
・ジェームズ・スタンディッシュ 「リプリー・スクロール」16世紀
⇒「賢者の石」の作り方を示した巻物とのこと。
象徴的な描写で神秘性を感じさせます。
・「透明マント」個人蔵
⇒素晴らしいユーモアセンス!撮影OKでも写せません!!
・ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス「魔法円」
⇒ラファエロ前派の絵は文学的耽美性が主題の割に
若干のごつさがあるように感じていましたが、
ウォーターハウスの絵は幻想性と力強さのバランスが
取れていると思いました。
・「ソニア・フリードマン、コリン・カレンダー、ハリー・ポッター劇団による『ハリー・ポッターと呪いの子』ロンドン劇団のオリジナル衣装」
⇒靴の大きさに衝撃を受けました。日本人規格ではない(笑)。
東京ステーションギャラリーは展示は好きなのに
グッズが地味な印象だったのですが(すみません)、
今回はグッズも非常に充実していました。
特に魔術の書のようなノートが色々なラインナップがあり、
魅力的でした!
「ハリー・ポッター」を切り口にしつつ、
作品に対する深い洞察とヨーロッパの歴史、文化の厚みを感じる、
見応えのある展覧会でした!
余談ですが、イギリスの「魔術・魔法博物館」もですが日本の「瑞龍寺」も
気になるスポットですね。色々と言ってみたいところが増えます。
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