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story 加速

12月。もうすぐクリスマスがやってくる。

解体屋を辞めてから俺は毎晩の様に原付で走り回っていた。地元のマクドナルド店内にふざけて原付で入って行ったりとやりたい放題。警察に通報されてパトカーが来てまた鬼ごっこ🚓そんな毎日。

高校を退学になってから悪ふざけはどんどん加速してた。

平日の真昼間。地元を走ってると制服を来てタバコ吸いながらチャリに乗ったヤンキーとすれ違った。ガン見してきたので「なんだよ」と声を掛けた。相手もチャリを止めて「お前がなんだよ」と返してきた。笑

俺はいきなりチャリから引きずり降ろして殴った。先手必勝だ。

鼻血を出してうずくまる相手に「粋がってんじゃねーぞ。中島っつーから覚えとけ」と言ってカツアゲした。初のタイマン勝利だった。

自信がついて調子に乗っていた俺は地元や隣町で知らない生意気そうなやつにはどんどん絡んだ。基本不意打ちで5連勝だ。笑

隣町の友達の影響で単車に乗りたくなってきた俺は中免が欲しかった。カツアゲだけじゃ金が貯まらないので解体屋を辞めた2週間後の12月初めに左官屋の仕事を始めた。外壁の塗壁やブロック外構工事や土間工事、タイルまで幅広くやっている会社だ。

家からは少し距離があったが片道30分かけて通っていた。社長も人柄がよくとても面倒見の良い会社だ。ブロックやモルタルは重いけど解体屋よりは体も楽に感じた。一日6千円だ。毎日外食だから金はなかなか貯まらないがようやく中免を取るために教習所にも通い始めた。

ある日の夜、隣町の成塚から電話があり会うことになった。どうやら彼女が知らない男にちょっかいを出されてる様だ。話が大きくなるのを恐れて隣町の暴走族連中には相談できなかったみたい。

深夜0時。成塚の単車の後ろに乗って彼女に会いに行く事になった。単車のシートには金属バットがあった。

成塚は彼女の携帯を使って男を公園に呼び出し、彼女は帰らせた。

1時間程すると男が到着。成塚が男と2人で話し合いをしてたかと思ったら殴り合いが始まっていた。相手はなかなか手強く成塚は馬乗りされて負けそうだったため、卑怯ではあるが加勢した。

俺は後ろから相手の髪の毛を掴みよろけた相手に膝蹴りを入れた後パンチした。

決まったかと思ったが相手は食い下がらず殴り返してきて俺とももみ合いになった。

バンっ!

相手が急に倒れ込んだ。成塚は単車のシートにあった金属バットで相手の頭を殴ってしまった。

成塚はそのまま馬乗りになり何発も殴った。鼻血が溢れ出して気絶した様だ。やばいと思った俺は成塚を止めた。

見たことない光景に焦った俺は「テメー何やってんだよ!」と成塚に言ったが完全にキレてしまっていたみたい。

俺は相手が心配になり携帯からだと足が付くと思った為、公園の公衆電話から警察に「公園で人が倒れてる」と通報して急いで単車に乗ってその場を離れた。

深夜3時半に地元に到着し駅前のコンビニで落ち着いた成塚と話をしていた。今回は明らかにやばいと思った。

成塚も状況を理解して少し不安気だった。彼女も心配だった様で成塚が状況を説明していた。警察にも連絡したしきっと無事だろう。。俺はそう祈った。

その日はソワソワしたが成塚と別れて帰宅する事にした。かなり後味が悪い日になった。

目が覚めると昼過ぎになっていた。

寝坊してしまい仕事をすっぽかしてしまった。会社から何度も電話が来ていたが気付かず爆睡。

暇だったので教習所に行く事にした。

明日からはまたちゃんと仕事に行こう。



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