story 高校入学
4月。とうとう俺も高校生だ。
中学卒業後の約2週間の春休みも俺はとにかく遊び呆けた。毎日深夜〜朝方帰りとなりもう門限などないようなものだった。
入学式は結局茶髪のまま出席。
入学式では不良っぽいやつもちらほらいて中学とは生徒の雰囲気も全然違う感じ。楽しい高校生活が送れそうだな。
親は「なんか工業高校って感じの入学式だね」なんて笑っていた。
工業高校というだけあって生徒は男子ばかりで女子は1学年に10人くらい。彼女がいた俺からしたら関係なかったが。
俺は1年1組になり、入学式初日に学年主任から呼び出された。中には赤髪で入学式に来てるやつなんかもいた笑
「翌日から黒髪にしてこい」と言われ入学式が終わった後は素直に家で黒染めした。とにかくこれから始まる高校生活にワクワクしていた。
隣町の秀人は1年3組。
高校は隣町で家からチャリで20分くらいの距離だったが横着者な俺は電車通学をすることにした。 電車に揺られる時間はわずか3分だ。
入学式の後の1週間は全てオリエンテーションで部活動見学や授業の説明だった。
知り合いが一人もいなかったから隣町の秀人と一緒に行動した。クラスに戻ると知り合いがいないからすごく気まずい。笑 昼飯の時間も静かに飯を食うだけ。笑
5月になり入学から1か月も経つと徐々に学校生活にも慣れてきて話すやつも2人できた。そいつらは亜登夢と宮下というらしい。
2人とも越谷のやつでヤンチャな感じ。最近は昼飯や移動教室、帰り道はそいつらと一緒にいる。よく単車の話とかで盛り上がる気の合う奴らだ。
隣町の奴らとも相変わらず夜は遊んでいたが俺は入学後無遅刻無欠席。素晴らしい。
秀人は暴走族やりながら高校に通っていたから休みがちであまり学校には来ていなかった。毎週土曜は暴走族の集会らしい。
地元に暴走族がなかった俺は地元のリョウを誘い2人で深夜に小学校のプールに忍び込んだりしていた。高校入学後、こいつはタバコデビューしたらしくガッツリ吹かしてた。笑
リョウが我慢出来ずに小学校のプールに突然大便をしたときは流石に爆笑してしまい近所の人が通報してパトカーが来てチャリで逃げ回って遊んでいた。笑
ゴールデンウィークには隣町の奴らと市民プールに忍びこんで酒飲んで花火をしたりした。そしてまたパトカーと鬼ごっこ🚓
そんなイタズラな遊びばかりだ。楽しくて仕方なかった。
ゴールデンウィークも明け、高一の6月。
隣町の秀人は仕事をしながら暴走族をするとの事で高校を退学した。学年で1番最初の退学者だった笑
暴走族になった隣町の奴らはほとんどが高校に行かずに働いていた為、暴走族をやりながら高校に通うのは難しい部分もあったのかもしれない。
6月には越谷の2人組以外にも話せる奴らが増えてきて俺は楽しい学校生活を送っていた。高校で隣町の奴らの話をすると皆が知っていてかなり有名みたいだ。笑 なぜか俺まで鼻が高かった。
高校は色々な土地の人間が集まってくるから面白く自然と似た者同士で群れが出来ていった。
いつも亜登夢、宮下と新田、小島、俺の5人でツルんでた。越谷2人組以外みんな地元はバラバラだ。
俺は誕生日が7月だから早く原付免許が欲しいといつも話していた。とはいっても時折無免許で運転はしていたけど。笑
7月になると隣町で開催される提灯祭りがある。
隣町の秀人と成塚が小学生の頃から神輿を担いでいるらしく、誘われた俺は一緒に担ぐ約束をした。楽しみだらけだ。
高校1年の1学期も残すところ約1ヶ月だ。
※この物語に登場する土地名、人物名は全てフィクションです。