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初サーカスの衝撃

さて、皆さんサーカスに足を運んだことはありますか?
もやしはありませんでした。そう、初体験を果たした今となっては過去形となりました。
そこで、まだ行ったことのない方や、行ったことあるけど『どんなものだったけ?』と思い出せない方はぜひご覧ください。
また、もやしと一緒になって「そうそう! そんな感じ!!」とはしゃいでくれることも期待していますよっ!

たまたま『サーカスが来ているよ』と教えられ、興味をそそられたのが今回の話の始まりです。
とはいうものの、すでにお伝えした通り、もやしはこれまでサーカスどころかライブ・芝居・お笑いなどなど。
劇場と呼ばれる場所にほとんど行ったことがありません。
何だったら映画でさえ年に一回行くかどうかというくらい視聴コンテンツから距離がありました。
その理由というのも、

――だってテレビで十分じゃん? 

というわけです。
何もテレビだけではありません。DVDを借りたり、ネットを覗けは映像コンテンツは溢れかえっています。
だからあえて現場に行かなくても……と思っていたのは、やはり興味の対象から外れていたからのでしょうね。
そんなもやしの偏見や侮りは、すぐに覆されることとなります。

和歌山県和歌山市、宮前駅すぐ近くの空き地に車を停めてパシャリ。

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突如として現れたピンク色の大きなテントが現れます。
公演三十分以上前の朝九時台のチケット売り場は……人がまばらな感じ。
さすがに早すぎたかな、と思いながら購入し、サーカスのテントという異空間に足を踏み入れました。

入口からすぐロビーのような広間があり、売店が並んでいます。
そこにはイベントごとには欠かせないポップコーンや寒い中での温かい飲み物。
出演者たちのグッズなんかも置かれていました。
じっくり見たい気もしますが、今はこの列に並ばなけれb――列、だとッ!?

そう、公演三十分以上前なのに、すでに二、三十人くらいの列ができています。
となると、外のチケットの閑散とした感じはわざと。
正確には冷たい風の吹く寒い外で観客が待たなくていいように通してくれてたわけですね。
開園時間は公演の三十分前から。ウキウキしてしばらく待っているとついに開場です。

まず最初に感じる印象は薄暗い。
会場では照明が絞られていています。上映中の映画館内を移動するような感覚でしょうか。
外の明かるさが入るロビーから中に入れば、当然目が追い付くはずもありません。

そんな中、目に飛び込んできたのは会場中央に鎮座する大きな輪が二つついたレンチのようなもの。
暗い中で不気味に、そして威圧感を感じさせながら照明でギラリと映し出されていて恐ろしくかっこいい。

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すげぇ、と馬鹿みたいに口を開けて感心しながら席に座る。
座席はチケットごとに決められたエリア内であれば早い者勝ちなので、そういう意味でも並ぶ人が出てくるのも納得です。

座席でテントの中を見渡して感じたのは、想像していたよりも広くて狭く、高くて低い、とそれぞれ相反した感覚でした。
おそらく理由は端に向かうほど低くなるテントと、高くなるすり鉢状の客席のせいでしょうかね。
また、反対側に座る観客の輪郭がしっかりわかるくらい……数十メートルという距離のためかもしれません。

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近くて遠い。広くて狭い。そんな不思議な空間に圧倒されっぱなしの中、ひらひらと光が目に映ります。
天井には光の粒が映し出されていて、間接的に明るいんですよね。この演出すごくない?
いい大人がキャッキャとはしゃぐ中、公演が始まりました。

最初の演目は中央にあったあのレンチの形状通り、輪っかに人が入ってぐるぐる回り始めます。
いやいや、ちょっと待てよ。あれの固定ってワイヤーしかないよっ!?
テントに入った時から気にはなってましたが、まさかそのままの状態で行っちゃうなんて!

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もやしの写真の腕が悪くてブレてるんじゃありません。その証拠に背景がしっかりと映っていますから、それだけ速度が出ているわけですね!
ほんの数秒ほどで身長の五倍ほどの高さに上がって降りてくることを思えば、ほぼ自由落下じゃない?
などと目を輝かせて『やってみたい』と昔今は無きみさき公園であんな感じのブランコのアトラクションがあったな、と思い返しながら見ていました。
しかし次に待っていたのはこういう見世物のお約束……そう、身を守るもののない輪っかの外側の世界ですよ!

あぁ、なぜ写真を撮らなかったのか……。
今思い返せばそんなことを考えますが、写真越しに見るならテレビと同じ。肉眼で見てこその劇場でしょう!?
なんて自己弁護を交えつつ、記録より記憶ということでガン見ですよ。
演目を晒すのはどうかとも思いますが、最終的に輪の外側を目隠しで歩きます。もちろん命綱とかありません。
落ちることはないと思いつつも、手に汗握るとはこのことでしょうねっ!

そんな最初から魅了されて始まり、ジャグリングやバランスボード(?)、舞台変更時にピエロの場繋ぎと演目が代わる代わる進んでいきます。
次元が違い過ぎたら全部「すごいなぁ」って感想で終わりなんですが、地味にびっくりするのは逆立ちとかの『頑張ればできる系のやつ』です。
片腕でバランスとりながら逆立ちとか。何とか理解の届く範囲だからこそ『あんなことできない』と強く思わされます。
やろうとさえ思えません。

テンション上がりっぱなしで気付けば休憩に突入……え、休憩? 早くない?
早い? いやいや、めっちゃ濃かったぞ。すでに映画見終わってるくらい満足してるって。
あれ、そういえばいくつ演目あったんだ?

などと思い返せば、演目は十個もなかったはず。
それで四十五分前後となれば、一つ一つは大体五分くらい。長くても十分くらいだと思いますが、体感では二時間映画以上です。
むしろ感覚的には倍ほどの濃密な時間でがっつりやってる気がしてならない。どういうことだ。時間軸でも狂ってるのか!?
もちろんそんなはずはなく、それだけ演出が上手くて集中させてくれるからでしょうね。

十分ほどの休憩の間にロビーで買い物してもいいし、何ならステージで出演者と写真が撮れます。
もやしも記念に、と少し思いましたが、一緒に撮ってもらわなくても……いや、むしろ自分邪魔だわと断念しました。
握手くらいは求めてもよかったかもしれませんね。

そういえばコロナ対策で換気を徹底しているせいでテント内は結構寒いんですよ。
けれど出演者は薄着どころか上半身裸だったりする上に、熱中して見ているから全く気になりません。
休憩に入っていきなり冷え込んだように錯覚するので、逆に防寒しっかりして望んでくださいねっ!
楽しめても風邪をひいてしまったら困りますからね!

さて、第二部が始まりました。もう写真なんて撮ってる心境ではありません。

射的やら火吹きやらと派手な演目が多かったように思います。
特に火が広がった瞬間には熱を肌で感じられるので、見ているだけではない臨場感に引き込まれます。
とにかく演出が面白い。とても上手く予想を裏切ってくれるので夢中になってしまうわけですよ。
そうして我を忘れている中、最後の演目が始まりました。

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そう、空中ブランコですよ! サーカスの演目の中で『これこそ!』って思うやつですよね。
そこで気になるのは他の演目とは違って落下防止のネットの存在です
つまり『それだけ失敗率が高く、同時に飛び抜けて危険な演目』であるという証明です。

何がすごいか、ってテント全体を使ってやっていて、何ならテントにぶつかるくらい揺れてるんですよ。
もやしが何言ってるかわかんない人はぜひとも一度見てください。
公演はまだやっているので、この熱が伝わることを願っています!
もちろん、写真はありません! 最後の最後で撮ろうとも思いましたが、これこそブレて何が何だかわかりませんからね!
目を皿にして焼き付けることを優先しましたとも!

そうして夢心地のサーカスも終わりを迎えたわけですが、熱気冷めやらぬもやしはこんな記事を書いているわけです。
演目の一つ一つは高い技術に裏打ちされてドキドキワクワクさせられるものばかりでした。
そんな演目の中で、ひときわ興味を引いたのが会場設営の場繋ぎピエロだったのはものすごく意外でした。

何がすごいかって、何一つすごいことをしていないにも関わらず飽きさせない。
身振り手振りと合わせる音楽だけで表現し、興味を引き続けて笑わせる。
中にはジャグリングとかすごいこともするシーンもあるんですよ?
けれど一番印象に残ってるのは、観客を巻き込んで笑いを取るシーンばかりです。

実際に見た今だからこそ言えますが、サーカスはカメラを通した映像では面白さの半分も伝わらない。
自分の目や身体で体感する前に『ああ、あれね』と横に置いてしまうのは本当にもったいない。
せっかく和歌山にサーカスが来ていることですし、映画館に足を運ぶ代わりに行ってみるのをお勧めします。
いい大人がこれだけ熱量をもって話せるくらいには非日常を味わえますし、子供を連れて行けばはしゃぐのが目に浮かびます。
それこそ、ピエロのすごさを体感するには会場に行って『参加』しなければ味わえない楽しさですからね。

ちなみにこれでももやしは果敢にもいくつか写真を撮ったのです。
けれど、どれも照明の演出で真っ赤だったり、動きがあってブレていたりと使えるものではありませんでした。
一応載せておきますけど……これで雰囲気掴めるわけありませんもんね?

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そういえば『身体能力が化け物染みてくると美形になれるのかな?』と感じさせられるくらい出演者がいちいち美形すぎる。
好みの差はあるでしょうが、嫉妬を抱くより感心しますよね。よし筋トレ頑張らねば。

また、「サーカス見て楽しかったわ。また次に来た時にでも見てみてもいいかもな」と一度で終わるのは勿体ないそうです。
何故ならその時々で構成が変わるそうで、実際に他の方のレビューを見てみると見てないものも多かったりします。
これは……行くしかないっ! ともやしも生涯初サーカスからたった一カ月足らずで二度目を狙っていたりします。
何とも中毒性の高いエンターテインメントなんだっ! と驚きを隠せません。

ちなみにこの『さくらサーカス』は和歌山発祥らしく、結成は2020年8月だそうです。
つい最近じゃんっ!? と突っ込んでしまったのはもやしだけではないはず。
ともあれ、和歌山で結成されたサーカスなので、応援していきたいですよね!

公式ページ
https://sakura-circus.com/
https://twitter.com/sakura_circus
https://www.instagram.com/sakuracircus_oficial/

何かご要望やおすすめのお店・イベントがありましたら教えて下さいね!

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