見出し画像

東京駅の地下には素敵なレンガの通路がある!


2014年、私が寝たきりだった頃、通院は車椅子だった。
体の機能が壊れた訳ではないので手も脚も動くのだけど、いかんせんエネルギーがない。
バス停まで歩けない。
電車に乗ってつり革にぶら下がって立ってられない。
てことで、レンタル車椅子ユーザー。

病院まではタクシーとJRを乗りついで2時間弱。
JRでは車椅子のお客さんに対して乗車から乗継ぎがあれば乗継ぎ、降車まで駅員さんがサポートして下さいます。


で、乗継ぎで駅員さんに東京駅構内を案内して頂いた時のこと。
いつもは一般のエレベーターを使うのに、その日はホームの一番端まで行き通用門みたいなエレベーターに案内されたのです。

エレベーターから降りると
(え?何ここ。ホグワーツ魔法学校?!)

通路に蛍光灯はなく、明かりはランプ形のオレンジ色の電灯が通路に沿ってポツポツとあるだけ。
通路全体の形は天井部分がアーチ型になっていて。
天井も壁も茶色のレンガ造りです。
床はレンガだったかコンクリートだったか覚えてないのだけど、凸凹があったような。
ひんやりとした空気感で静かで音が響きそうな感じ。
人はたまに駅員さんと、何か荷物を積んだ台車を押している人がいたような気が。

(わー!わー!)とちょっと興奮ウキウキしてるとあっという間に横穴に。
そして、目の前にあったエレベーターに乗って地上に出るといつもの東京駅。
(えー、なんか目がチカチカする。タイムマシーンみたいじゃない。)
(あー、写真撮っとけば良かったー!)と思ったけど後のまつり。

体は泣きそうにだるいのに、同時にウキウキとか楽しい感情を感じることがあるんだなって実感したことも印象に残ってます。


残念ながら、その後車椅子ユーザーは卒業したのでホグワーツ魔法学校廊下はあの時の一度きり。
あの通路は何だったのかなー。
昔の東京駅の名残なのかな。
地上部分は改修してあんなに綺麗になったのに地下は昔のまま残ってるなんて意外。
でもこれからも残しておいてほしいな。
東京駅地下ツアーとかしたら面白そうなのに。

あー、もう一度通ってみたーい。
ユーザーであっても付き添いであっても、次に車椅子で東京駅を利用する時は手元にスマホを持って乗り込みます!

いいなと思ったら応援しよう!