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研修会の成果と評価、分類してる?【学習成果の5分類】

リハビリテーションの分野は院内外で多くの研修会があり、自らが勉強会の担当になることも多くあります。今回はガニェの学習成果の5分類について学んだので、リハの研修に例えて書いてみます。

学習成果の評価の適切、不適切

研修の内容がちゃんと身についているか?自分が教えた内容を理解してくれていたか?「良い研修」であればこの疑問にYesが言えるのではないでしょうか。
そのためには、企画する段階で成果をどう評価するか考えておくことは重要です。もっと言うと学習者が得た成果を適切な方法で評価することが重要です。


ではどんな評価が適切で、適切でないのか?
私は学習の指導方法と評価方法が対応していることが1つの基準になると考えます。その助けになるのが、「学習成果の5分類」です。

学習成果の5分類とは

インストラクショナルの始祖ロバート・M・ガニェによってまとめられました。学習を難易度ではなく、学習成果の質的な差によって分類しています。
・「あたま」の学習である認知的領域
 ①言語情報:指定されたものを覚える暗記学習。筋肉の名前など
 ②知的技能:分類や計算方法などの概念やルールを習得し、それを未知の例に適応する応用力が対象。検査値や症状から病期を分類するなど
 ③認知的方略:学び方を学ぶことを中心とした学習過程について客観的に判断する力。ゴロ合わせを考えるなど
・「からだ」の学習である運動領域
 ④運動技能:体を動かし、コントロールして覚える。正確な触診や治療技術など
・「こころ」の学習である情意領域
 ⑤態度:ある物事や状況を選ぼうとする、避けようとするが判断力。状態に変化があった際にリハビリを続けるかやめるかの判断など

その成果は何に分類される?

都道府県や九九を覚えることと自動車運転を覚えること、効率的な学習方法を覚えること、それぞれの指導方法や評価方法は同じではありません。

当たり前のことのように感じますが、
私は今まで受けた教育や自分が行った研修を振り返ると運転技術を教えているのに〇✖テストで確認しているような状況がありました。

指導内容は5つのうちの何に分類されて、その評価は指導内容に対応しているか…学びたくなる研修を作るうえで重要な考え方だと思います。

リハ領域での学習成果と評価の例

リハの特にPT領域で考えると以下のようになるでしょうか。
・筋肉の名前(言語情報)を学ばせたなら、直接問う評価をする。
・治療技術(運動技能)を学ばせたなら実技で評価する。
・適切な判断(態度)を学ばせたならOJTや症例検討で考えを述べさせる。

5つの分類を基に学習内容に対応した適切な評価を選び実施することが双方にとって次につながる研修になるのではないでしょうか。

適切に評価される研修=成長が実感できる研修

参加してくれた人が成長を実感できる研修を目指して、勉強していきます。またお付き合いください。


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