遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣(印南 敦史)2016年
熟読度★★★★☆
印南(いんなみ)さんの『書評の仕事』を読んだことがきっかけで読むことに。
内容メモ
・スマホの影響もあり、いい加減に読む習慣がついている人がほとんど。
・本は3つに分けられる。
1:(本人にとって)そもそも読まなくていい本
2:速く読む必要がない本(小説など)
3:速く読める本(印南さんの場合9割)
・「1日で1冊読み切る」のが理想。1時間で素早く読んだほうが、本のポイントがしっかりと記憶に残っていることが多い。
・寝起き10分読書。
・呼吸のように、読んで書く。吸ってはいて…。
・「お得感」を感じてもらうのに引用は効果的。引用には情報としての価値があり、引用した人の価値観もわかる。
・「もっともすばらしいと思った引用」を1つだけ選ぶ。その行為は宝探し、冒険に近い。
・小見出しを見て、「読むべきパートであるか否か」を判断。
・読みとばすか迷ったら最初と最後の5行だけ読むといい。
・DJ:ディスクジョッキー。
・「13歳の気持ち」で本を読みたい(作業ではなく)。
感想
・印南さんは本よりも音楽が好きなんでは?と思うぐらいに音楽の話が多い。好きだという気持ちが伝わってくるし、ほほえましいとすら感じてしまった。実際こうも書いておられる。
本も音楽も、いまの自分にとっては感覚的に同列
・書かれていることは真っ当で、他の読書本との共通部分もある。けど、ものごすごくわかりやすく書かれていて、親しみやすい文体でもあり、すっと読めて、すっと入ってくる。
・個人的に好きだったのはこの部分。
(タワーレコードのキャッチフレーズ「NO MUSIC,NO LIFE」について。)
「そんなことないと思うけどなー」と感じます。
なんかゆるくて、温かい感じがして好き。曖昧な文章はよくないは定説だと思うけど、こういうのはいいと思う。
・引用の多すぎはよくないという思いが強くあって、それはまちがってないとは思うけど、もう少し使ってもいいかなと思った。
・飛ばしよみは目的があってこそ。キーワードを意識しながら読むというのももう少し大事にしたいと思った。
・読書術、ノート術は自分にとって興味深いジャンルということを再認識。
・13歳の気持ちって自分の場合どんな気持ちだろう?