『大学は何処へ 未来への設計』吉見 俊哉(2021)
教育、大学関係の新書を探していて比較的新しかったので購入。
内容メモ
・オンラインの双方向授業には、予想以上にポジティブな反応。
・日本の大学に根強い年代的同質性は、大学本来の知的創造性を恒常的に疎外してきた。(社会人が少ない)
・国立大学法人化により競争的資金獲得の重要性が高まり、理系の立場が強まった。
・1990年代大学院重点化で大学院生数が激増。・・・日本の企業の多くは新卒一括採用の仕組みを変えなかった。
・「大学の年間スケジュールが留学の妨げとなった」がアンケートで1位(東京大学2010-11の調査より)
・年間の休みが4ヶ月は各国共通。世界の多くでは6月〜8月の3ヶ月が休み。
感想
・雇用もからめた話だと海老原嗣生さんの本が頭にあり、それと重ねながら読み進めた。留学がしづらい大学のスケジュールなどがなかなか変わらないということは現状の日本の社会と大学がマッチしている面もあるのでは?と思った。
・クオーター制の話はあまり知らなかった。海外の大学にどれぐらい合わせないといけないかはわからないけど、いろんな選択肢がうまれるのはいいこだと思った。
・海外の大学では寮が大事にされているという話があって、興味深かった。授業はオンライン、寮を世界各地渡り歩き、学びと実践を融合させる。(ミネルバ大学、キャンパスなどを持たない)