なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか? アマゾンに勝つ! 日本企業のすごいマーケティング(田中道昭、牛窪恵)2019年
熟読度★★★☆☆
タイトルが気になり、読むことに。
各章、牛窪さんが現状をわかりやすく説明し、田中さんが学術的に分析。
紹介されている各種サービス
章ごとにメルカリ・ヤフオク、スタディサプリ、オイシックス、Amazonなどのなどの話が詳しく出てくる。
メルカリについて
・2018年7月時点でDL数7,100万。
・最も多く取引きされているブランドはユニクロ、最も多くいいねされたのはどんぐり(SNSで拡散)
・コミュニケーションが楽しい、子どもは成長が早く必要としてくれるのが嬉しいという意見、モノを大切に世に残したいというサステナブルな欲求がある。(女性的)
ヤフオクについて
・競り合うのが楽しい、躍起になる仲間を見るのが楽しいという意見。(男性的)。
スタディサプリについて
・動画の場合「生徒がいつどこでつまずいたか」把握しやすい。どの動画を観たあとに意欲や点数が上がったかなども分析。レコメンドに活かされる。
オイシックスについて
・志向にあった提案もされる食品の定期宅配。2013年からはレシピつきのミールキットも。
・奥さまが家族に"褒められる"という感動体験を重視。
・女性には少なからず「ちゃんと調理すべき」という既成概念がある。
マーケティングについて
・マーケティングとは顧客のニーズに応えて、ソリューションを提供すること。
・イノベーションの普及、浸透の過程、このような層に分かれる。
①イノベーター(革新者)2.5%
②アーリーアダプター(初期採用者)13.5%
③アーリーマジョリティ(前期追随者)34%
④レイトマジョリティ(後期追随者)34%
⑤ラガード(遅滞者)16%
・4P(製品、価格、流通チャネル、プロモーション)※企業視点
・4C(価値、コスト、利便性、対話)※消費者視点
気になったネタ
・2000年松屋が牛丼390円→290円。デフレ助長?
・消費者は値ごろ感を分野別に判断している。(美容1万円/月、健康2万円/月など)
・読モ→ブロガー→ユーチューバーという一般配信者の変遷。
・女性のお一人様需要。2004年頃は女性1人は予約不可で男性1人なら予約可という旅館が多かった。(電話予約で実証)
感想
・消費者の立場からも楽しく読める本。
・特に気になったのはスタディサプリ(リクルート)。本1冊分ぐらいの価格で月額動画見放題。「生徒がいつどこでつまずいたか」把握できるというのはすごい。他の会社も同じような感じなのかな?
・改めてマーケティングの意味も気になった。
マーケティングとは顧客のニーズに応えて、ソリューションを提供すること。
製品もサービスも含む。5W2Hで考えるとマーケティングの分野の幅広さが実感できるかも。