1行バカ売れ(川上 徹也)2015年
自分のなかでおなじみの川上さんの本。ステーキのカバー写真がおいしそう。
現在、月額読み放題サービスKindle Unlimitedの対象にもなっている。
内容メモ
・(コピーライティングの本について)アメリカの古典的なものから、最近日本で出版されたものまで、・・・極限すると本質的にはほとんど一緒の内容。
・近大マグロの養殖。32年もの時間をかけて到達。
・新奇探索性-損害回避性
・「ゴールはケチャップみたいなもの。出ない時は出ないけど、出る時はドバドバ出る」
・(広告)スルーされないためには受け手に「自分と関係がある」と思ってもらう必要がある。
→そのために必要なのがキャッチコピー力。
→キャッチコピー力は「What to say」と「How to say」から考えることができる。
5つの「What to say」
①ニュースを知らせる。
例:「発表」「公開」「宣言」などの言葉から始める
②得することを提示する。
・機能的ベネフィット、感情的ベネフィット
・安楽短
③欲望を刺激する。
例:男性用ボディスプレーAXE、レッドブル、「ステーキを売るな、シズルを売れ」
④恐怖と不安でやさしく脅す。
・悩みは(1)外見・健康(2)お金(3)対人に集約される。
⑤信用を売りにつなげる。
例:「オネストカード」でデメリットも説明するスーパー
・影響力の武器(返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性)
10の「How to say」
①ターゲットを限定する
②問いかける
例:近江八幡「本のがんこ堂」
③圧縮して言い切る
例:有隣堂書店のポップ
④対比&本歌取り
例:すなば珈琲
⑤誇張をエンタメ化
⑥重要な情報をかくす
例:「ほんのまくら」フェア
⑦数字やランキングを使う
⑧比喩でひきつける
⑨常識の逆を言う
⑩本気でお願いする
感想
・5つの「What to say」、10の「How to say」は考えるためのヒントという感じ。川上さんも書いておられたけど、これに当てはめたら絶対にいいコピーができるというものではない。谷山雅計さんのいう「ちらかす」ための1つの方法だと思った。
・事例が多く、おもしろいなと思った。お客さん立場で行きたいお店を探している自分もいる。
・「正直にいうことで信頼を得る」という事例は興味深い。それを川上さんも本のなかで実行されていて、たしかに印象はいいなと思った。
正直に告白します。私はバカ売れするための1行を書くのがあまり得意ではありません。
川上さん本は基本的にぜんぶ正直な感じがするから好きかも。