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自販機横のGODMIBAKO

見ろよ青い空、白い雲
しっかり持てよ
下校
落胆
不服
絶望
災難
内緒
☆限界☆
遭遇
怪物
イメチェン
ちょけ
ふたり
しゃべったことはない
summer
待ち時間
豆腐店を営む夫婦
ロッキーとエイドリアン
 波止場

GODMIBAKOとの出会い

嵐のような大雨の夜、興奮気味の僕は玄関のドアから顔を出して大荒れの外を見ていた。外には誰もいない。大粒の雨が町を打ち付ける轟音が響く。見慣れたはずの道は見慣れない川になり、向かいの自動販売機の光を反射させていた。僕はやっぱり興奮して叫びたい衝動に駆られた。しかし何と叫んだらいいのかも、どうすれば叫べるのかもわからなかったので、少し緊張しながらもひとまず大きめの声で「あんこー!」と言ってみた。僕の声は雨の轟音にあっさりかき消された。それにどこか安心してさらに何度か「あんこー!」と大きめの声を出した。自動販売機の光の中を何かが動くのが見えた。ゴミ箱だった。いつも自動販売機の横で静かに動かないゴミ箱が、水に浮いてユラユラと移動し始めていたのだ。まるで意思を持って歩いているかのように。僕は今度は「神様だー!」と言った。僕の声は雨の轟音にあっさりかき消された。それ以来、自動販売機の横のゴミ箱を見ては親しみを感じてしかたない。ゴミ箱もたぶん生きている。きっと自販機横で。

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