『モンダイナイトリッパー!』が描く気持ち【オキテカクヒビ_022】
『オキテカクヒビ』は、オキテカクが触れたコンテンツについて、1,000文字程度で書き綴る記事シリーズである。毎日21時更新予定。
水曜日は楽曲の紹介。今回は、バーチャルYouTuberのこの楽曲。
楽曲/名取さな『モンダイナイトリッパー!』
楽曲紹介の前に、名取さなというバーチャルYouTuberについて確認したい。彼女についてどのような印象を持っているだろうか。配信や切り抜き動画を見ていれば、『ポケモンの人』『ブルアカの人』『うんちデリバリーの人』等々、印象的な配信のことを思い出す方が多いだろう。
一方で、名取さなは定期的に楽曲を発表するアーティストとしての顔も持っている。今回紹介する『モンダイナイトリッパー!』以外にも、様々な楽曲を発表している。
これらの楽曲も素晴らしいが、今回『モンダイナイトリッパー!』を選んだのは、この楽曲が名取さなというアーティスト、ひいてはバーチャルYouTuberのことを見事に表現していると思うからである。
本楽曲のPVを見ると、『世界中を旅する名取さな』が可愛く元気に描かれている一方で、随所に『旅する名取さなを見ている名取さな』がいることもわかる。この視線は一方的に見えるが、終盤に双方向であることが明らかになる。
この双方の視線が何であるか、それは『名取さなと視聴者』という、普段の配信における二者の関係性を象徴しているのではないかと思う。
名取さなの配信を見ていると、視聴者が書き込むコメントを拾い、それを基にトークを広げていくことが頻繁にある。その触れ方は時に気さくで時に容赦がなく、自然体で交流することができる。こういった形で配信を楽しめることは、彼女の魅力の一つであるのは間違いない。
PVの終盤で『世界中を旅する名取さな』が笑いかけてくれるのは、こちら側――視聴者の側を見ていてくれることを表しているように思う。その視線が彼女なりの感謝の形だと考えるのは、些か邪推だろうか。
『モンダイナイトリッパー!』は今提示した内容以外にも色々な要素が含まれており、歌詞に潜む駄洒落や、配信で作ってきたキャラクターたち、過去に制作された衣装等、これまでの名取さなを知れる内容となっている。
PVのラストには、回り続けているコンパスの針と彼女の笑顔が映し出される。この先向かう場所がどこにでもある、名取さなが今後様々なことに挑戦していくということを示唆してくれているように思う。そういった未来への期待を持たせてくれる彼女のことを、これからも追いかけていきたい。
最後に、オキテカクが名取さなを知るきっかけとなったカバー動画と、好きな切り抜きを紹介したい。
『オキテカクヒビ』は、オキテカクが触れたコンテンツについて、1,000文字程度で書き綴る記事シリーズである。毎日21時更新予定。