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ちょっとふしぎであたたかい漫画【オキテカクヒビ_013】

オキテカクヒビ』は、オキテカクが触れたコンテンツについて、1,000文字程度で書き綴る記事シリーズである。毎日21時更新予定。

 月曜日は漫画の紹介。今回は、ちょっとふしぎであたたかいこの漫画。

漫画/日之下あかめ『のらくらメルヒェン』

今か昔か、とある雪深い温泉郷。
アリス・白雪・ドロシーという3人の女の子が楽しく暮らしておりました。 ただ、この町、実はまぁ変なところでして……。
東西、東西。不安定に安定した、日常の御話。どうぞご覧あれ。

『のらくらメルヒェン』あらすじ

 作者の日之下あかめ氏は、過去に『エーゲ海を渡る花たち』や『河畔の街のセリーヌ』にて、異国の少女にまつわる物語を描いてきた作家である。

 そんな中新たに始まった『のらくらメルヒェン』は、雪深い温泉郷――のようでどこか不思議な街に生きる少女たちの物語である。その不思議さは、ホラーなのかSFなのか、最新話まで読んでもなかなか掴み所のない要素である。なので基本的には少女たちに焦点を当てて読んでいけば問題ない。アイドルを自称するドロシー、とても良いプロポーションの白雪、一歩引いた位置からツッコミを放つアリスの三人が、掛け合いをしつつ仕事をしつつ過ごしている姿を楽しんでいれば問題ない。漫画の構成も分かりやすく、単発のギャグや掛け合いが描かれる四コマパートと、物語が動く大ゴマ(普通の漫画のコマ割)のパートに分かれている。

 雪深い温泉郷を舞台にした漫画だからか、読んでいると気持ちが自然と暖かくなっていく。とかく三人の掛け合いが愛らしく、それでいて街の不思議にただ竦むでも怯えるでもなく、何かしてみようという希望で溢れている。そんな少女たちに答えるように街は様々な不思議を示し、更には新しい訪問者も加わって、物語は更に広がりながら進んでいく。

 漫画として特にオススメなのは下記のような擬音の描き方。可愛い。

のらくらメルヒェン 2話より

のらくらメルヒェン』はサイトの方では序盤三話と最新話まで読める。2月7日には1巻が発売されるので、そちらで読み始めるのも良いだろう。

オキテカクヒビ』は、オキテカクが触れたコンテンツについて、1,000文字程度で書き綴る記事シリーズである。毎日21時更新予定。

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