持ち家か賃貸か論争
幼い頃から、祖母の家みたいな広い庭のある平家に住みたかった。
祖母の家は、トイレは怖いし寒いし、中はあまり好きじゃなかったけど、庭には沢山の植物が植えられていて、鯉が泳ぐ池があった。
そんな庭が大好きだった。
結婚してからも、アパート暮らしをしながら、庭のある家が欲しい欲しいと思い続けていた。
家探しをする時、その過程で必ず耳にするであろう、
「持ち家と賃貸どちらが得か」
という問い。
それぞれメリットデメリットあり、私は正直この問いの答えを探していても、そうか!と納得いくものには出会えなかった。
結局は、自分がどちらがいいかに尽きるのだと思う。
私個人の場合、「持ち家が得」が正解。
理由は簡単、持ち家に住みたいから。
自分が求める空間で、満足しながら過ごす時間を考えたら、損得はお金の問題だけではないとわかる。
そもそも人生、損得だけ考えて生きているわけではない。資産価値が下がろうがこの空間で過ごしたいんだからそれで良い。
逆に家なんかどうでもいいし、定期的に住む場所を変えたいって人なら賃貸が正解かもしれない。
大きな決断になると、人は「損得」ってものさしを当てて、モジモジしたくなるものなのかもしれない。一発で正解を当てないと、おしまいみたいな感覚で。
金銭的な数字だけ考えたら損得はあるだろう。でも、本当に必要か否かという答えは自分の中にしかないのだと思う。
「みんなの正解」探しをして自分をそこに合わせるよりも、案外心の声に従った決断は上手くいくように思う。
というわけで、私は今持ち家で満足している。
ローンがなんだ、資産価値が無くなったらどうのという人がいるけれど、少なくとも住んでからの数年間ずっと満足している。
将来後悔する日が来るか来ないか分からないけど、多分その日までの数十年、持ち家が欲しかった欲しかったと思い続けているよりずっと幸せだから良いのだ。
要は自分で正解にしてしまえば良いってことだな。