卒業

この2文字に、どれだけ言葉にできない感情、景色、感覚があるだろう。きっとそれは言葉にできる部分の数倍、数十倍はある。たとえ式典自体がなくなってもだ。

だからこそ、言葉にできる部分は忘れないうちにここに書き残しておきたい。

今日は雲ひとつない空だった。
今日は桜が綺麗だった。
振袖を着た女子はみんな可愛かった。
負けじと俺もカッコつけて学校に来た。褒められたりいじられたりして嬉しかった。
自分のゼミには集まりがないので友達のゼミに溶け込んで撮影係になってた。
最後だからラーメン屋とか近隣にある施設に行きまくった。
帰る直前まで友達の車で流れていた卒業ソング。普段はただのポップスだとハナで笑うのに、今日は泣きそうだった。
そして、思いの外冷え込んだ空気に耐えながら終電を待ち、歌詞になりそうなフレーズを書き留め、やっとのことで乗った終電に揺られ、今これを書いている。

やっぱりただの駄文になった。それでも、この感情を表せない。寂しさとも希望とも取れないこの感覚を。締めの一言もこんな気の利かないものしか思いつかなかった。

モラトリアムよ、さらば。


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