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金の国 水の国
2023年公開の日本アニメ映画「金の国 水の国」を観た
昔から些細なことから争い合って何度か戦争まで体験した金の国であるアルハミトと水の国バイカリは国境に高い壁を張り巡らすとともに休戦のための約束を決めた
それはアルハミトは国一番の美女を、バイカリは国一番の賢い男をそれぞれの国に送り婚姻させるということだった
互いの国から婿と嫁がそれぞれ籠に乗ってやって来たため約束は果たされたかと思われたが、なんと婿の籠には犬が、嫁の籠には猫が乗っていたのだった
しかし、犬と猫が送られて来たと公言すれば戦争に発展することが目に見えていたためお互いに秘密にする
ある日、犬が壁の下に掘られた穴から国境を超えてしまい、それを追いかけて犬を婿として迎えた国王の末娘はバイカリに迷い込む
犬が大きな穴に落ちて困っていた末娘のところにたまたま通りかかったのは猫を嫁として迎えたバイカリでは仕事がない建築士で学者の息子である若者だった
こうして出会った二人は成り行きでお互いに夫と妻を演じることになるのだが・・・
主役級の二人、国王の末娘を女優の浜辺美波が、その婿である建築士を俳優の賀来賢人が声を演じていて、ベテラン声優の戸田恵子、銀河万丈が金の国第一王女、同国の国王をそれぞれ演じている
・・・って、ええ!?なんか妙に癒やされるボイスだなー、って思ってたら、あのお姫様を演じてたのは浜辺美波だったのー!?
てっきり第一線で活躍中の声優さんかと思ったぜ、うむむ、やるな、浜辺美波〜♪
そういう意味じゃ賀来賢人も頑張ってたかなぁ
べらんめえ口調も板に付いてたし、ほとんど不自然さを感じなかったもんな
どうも役者が声優やるのも当たり外れがあるみたいね
なんかねー、ストーリーというか結末は主役の二人が出会ったあたりから大体なんとなく読めちゃって予定調和な感じだったんだけど、メインキャラクターの一人一人の性格というか個性というかそういうもんがしっかりと描かれてて、それがちゃんと伝わってきたのがすごく良かったんだよね
なにより、切った張ったの戦闘シーン的なものはあるにはあるんだけど、全体を流れる優しさと軽さの中にある芯の強さみたいなやつね
優しさ代表の国王の末娘、軽さ代表の建築士の婿、そしてその二人の奥にある芯の強さ、なんかが結末に向かっていくにつれてじわじわ来たよ
と言っても、オレが惹かれたのはまー、浜辺美波の癒やしボイスなんだけどさw
あと、金の国で婿と一緒に水路を作ることになる年配の建築士が「これ、絶対に建築家 安藤忠雄のオマージュだよな」って感じで笑っちゃったし、クライマックスで国王末娘の婿が金の国国王からラスタバン三世という自分の名前の由来を聞かれてそれを知恵を使ってうまーく答えて、戦争を回避し国交を開くきっかけになるところも見ごたえがあった
優しさと知恵と勇気、そして芯の強さがあれば大抵のことは乗り越えられる
そんなことを感じた映画ですた