安価なステロイドがCOVID-19入院患者死亡を減らした世界初の薬剤となった~英国はすぐに承認
提供元:Biotoday.com
英国の175の公的医療(NHS)病院の新型コロナウイルス感染(COVID-19)入院患者11,500人以上が参加している無作為化試験RECOVERY(Randomised Evaluation of COVid-19 thERapY)で検討されている治療の1つ・ステロイド(デキサメタゾン 6 mg/日)が重症患者の死亡率低下と関連し、その効果を証明した初めての薬剤となりました(1)(2)。
デキサメタゾン投与群2104人には同剤6 mg/日(経口か静注)が10日間投与され、対照群4321人は標準的な治療を10日間受けました。
対照群のうち人工呼吸患者の28日間の死亡率は最も高く41%、酸素投与患者では25%、呼吸補助不要患者では最も低く13%でした。
デキサメタゾン治療群の人工呼吸患者や酸素投与患者の死亡率は対照群のそれらの患者に比べてそれぞれ35%と20%低いことが示されました(その数字から計算するとデキサメタゾン治療群の死亡率は人工呼吸患者では27%、酸素投与患者では20%)。残念ながらデキサメタゾンは呼吸補助不要患者には無益でした。
今回の結果を受けて英国は酸素投与が必要なCOVID-19入院患者への同国公的医療NHSでのデキサメタゾン投与を早速承認しました(3)。
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