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2024年12月記。(11)

Tektroのブレーキレバーの握り心地が結構良い。


FUJI TRACK ARCV受け取り予定日が間近となり、乗り出し直後からTT仕様に部品交換をしようと考えていたが、ジオメトリーの違いによる違和感があるであろうことを思うと、日和ってやや緩やかに、まずはドロップハンドルでいこうと考えを改め、TT用のバーエンドに取り付けるタイプも買い揃えてあるが、ブルホーンとドロップハンドルの間を行き来できるようにブラケットタイプにも手を出すこととなった。

意外とこの、Tektroのロードバイクタイプというか、角のようになって握れるタイプのブラケットレバーが良い。第一印象ではいくらなんでも太すぎるのでは? と思ったものの、じっくりと考えながら触っていくと、いい感じのグリップ感覚をもたらすには細くするという方向性ではなく、ブラケットを絶妙に太くして手との接触面積を最大化するしかないことに気付いた。私は野球のバットとか、ギターのネックも比較的太めを好むこと、それとこの感想は無関係ではないだろう。手と機材との間にできるほんの僅かな隙間が看過できないのだ。

また、まじまじ見ると単純に真っ直ぐなレバーではなく、梃子の支点部分より地面側へ行くにつれて車体外側へ曲がっており、一昔前ならカーボンでもこんな形のレバーはなかったと、隔世の感を覚えずにはいられない。


この形が果たして本当に単純な形のレバーよりエルゴノミックなのかはさておき、ブラケットポジションの時も、下ハンを握っている時も、確かにあってほしいところにレバーがあるような感覚があって、実際のところは自転車に取り付けてワイヤーを張り、グッと握ってみなければわからないが、中々優秀な設計なのではないだろうか。

エルゴノミック形状の急先鋒といえばカンパニョーロではあろうが、Tektroも流石の自転車製造大国台湾からの参戦で、日本での評価はイマイチな印象だが、個人的にはそれはどうも過小評価であって、実際の製品は見た目を優先しないとか、軽さを優先しないやり方、難しい加工はしないということが価格として反映されていて比較的安価ではあるものの、その分シンプルで故障に強く、確実に動くことを担保されているように感じられ、レースで勝つことを目標としていないという立場から見渡し、かなり研究されて作り込まれたものなのではないか、という感想を抱かざるを得ない。

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