2024年12月記。(6)
FUJI TRACK ARCVの受け取り日が確定した。
セール価格とはいえドン引きの強引さで決定してしまったトラックバイクの購入だが、注文が確定されたという表示には変わったもののお店からの連絡というのはなく、イマイチ現実感に欠けていたところがあり、本当にお店へ配送する準備やお店の側での組み立ての準備等が行われているのか半信半疑の状態だった。
だが、先程確認してみると受け取り日が確定したという段階まで進んでおり、ひとまずの安心材料となった。つつがなくお店まで辿り着き、受け取って帰ってくるまでがワンセットであろうとは思うが。
さて、どのように可愛がっていこうかと考えると、ワクワクする気持ちと共に、僅かな不安を覚える。本当に私の手、私の脚で十分に揉んでやれるのか、私の腕前で問題なく好みの仕様に変えていけるのか。自信がないわけではないが、本当の意味で愛車としていけるかは、どんな自転車に乗るにせよ常に付きまとう。乗るだけでは片手落ち、弄るだけでも片手落ちなのである。
ひとまずドロップハンドルにロードバイクタイプのそれ自体を握ることもできるブレーキレバーブラケットをつけて身体を慣らすのか、それとも、いきなりTT/パーシュート仕様に変えて当初の思惑通りにやるのか。いずれにせよ、必要なパーツは手配済みで、あとは全てが届いて手元に揃えば、準備は万端だ。
期せずして電動コンポーネントを触ったことによって、バッテリーを持ち忘れるとか、バッテリー切れの心配をするという概念がそもそも存在しないメカニカルコンポーネントに憧れたのも束の間、いや、変速機自体が本当に必要であろうか? というところまで飛躍してしまったのはどういう因果か。ロードバイクでDedaのトラック向けハンドルバーのPistaというのを使ってしまったところから既に動き始めていたような気もするが……。電動コンポーネントの電池を意図的に忘れることによって、少なくとも平坦な道を走るだけであればギヤ比は固定で構わないという感触は得られている。つまり、あとは固定ギヤに慣れることと、リア20Tまででちょっとした坂道を上り切れるかどうか、それだけ解決できれば問題は氷解する。解決できなければロードバイクとの併用となる。
シングルスピードの自転車でこれまでの固定された観念を変えることができれば、トラブルが起きたらどうするのかということに悩む必要性が極めて低い、私にとっては理想的な移動手段の確立となるが、果たして。