『歪んだ愛』第2部 想定4分
2部制声劇(後半) 2人(男性、女性)
※公開版の為、オリジナルとは一部改変があります。
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《回想からスタート》
女性《ナレーション》
「殴られても、顔や体をアザだらけにされても、私にとっては彼が全てだった。」
男性 《ナレーション》
『そんな2人の生活にも終わりが訪れる。そう。あいつが、脱走したのだ。』
女性 《走ってる》
「はぁはぁはぁ、こんなのおかしい。おかしい。おかしい。絶対におかしい。」
男性
『くそっ!あの野郎!どこ行った!?アイツ逃げやがったな!絶対に見つけ出してやる!』
女性
「お腹の子供は、この子は私が守らなきゃ。はぁはぁはぁ。」
男性 《ねっとりと》
『あ~いた~!み~つけた~。やっと見つけた。』
女性
「あっ、、あ。もう、ダメだ。」
男性
『お前さ~、探したんだぞ~。お前は俺の女だろ、さぁお家(うち)に帰ろうなぁ~。』
女性《ナレーション》
「連れ戻された私は酒を飲まされ、殴られ蹴られ、抱かれる。そんな日々が再び繰り返された。」
男性 《ナレーション》
『そして女は、、、』
女性
「、、、ねぇ。」
男性
『あ?何だよ。今何時だと思ってんの?俺は疲れてんの。寝かせろよ。』
女性
「、、、流がれ、、ちゃった。」
男性
『は?なに言ってんの?』
女性 《泣きながら》
「お腹の子!流れちゃったの!あなたとの子供!もう、産まれて来ないんだよ。。。」
男性
『ガキ1人の事でガタガタいってんじゃねぇよ。そんなにまた孕みたきゃ、孕ませてやる。俺の子供が欲しいんだろ?なぁ、早くしろよ。これからは意識飛ぶまで抱いてやるからな。覚悟しとけよ。』
女性 《ナレーション》
「頭ではダメだと分かっていても、体は彼を受け入れていた。それ程までに彼を愛していたのだ。やがて私の心は壊れ、暴れ、錯乱し、警察に保護され施設へと送られる。」
《空白 3秒 現実へ転換》
男性
『あれから時間があれば狂ったようにヤッてたよなぁ。ホント、俺スゲーわ。』
女性
「結婚相手、どんな子?なんで結婚なんてするのよ。」
男性
『あぁ?アイツ社長で金持ってるからな。それだけだ。』
女性
「それだけ?」
男性
『それ以外に理由なんてねぇよ。正直、抱き飽きたけどな。あんな太客、なかなか居ねぇからな。それに、結婚してしまえば金も地位も全て手に入る。』
女性
「ねぇ。ここじゃアレだからさ、家(うち)に来ない?」
男性
『何だよ、久しぶりに抱かれたくなったのか?また前みたいに、抱いてやるよ。行こうぜ。』
女性 《小声》
「誰にも渡さない。」
《空白 3秒 女性宅》
男性
『おい、早く来いよ。』
女性
「ちょっと待ってよ、久しぶりなんだから。はい、これ飲んで。」
男性 《最後にクスリ飲む》
『んだよ、これってもしかしてアレか?どんなけ欲しがりなんだよ。飲めばいいんだろ?後、どうなっても知らねぇぞ。』
女性
「言ったでしょ?久しぶりだって。」
男性
『お、おい。何だよこれ?体が熱い。あ、あ、熱い。』
女性
「早速、効いてきたみたいね。これであなたは私のもの。」
男性
『な、何だって!?お、お前、な、なに、を。。。』
女性 《クスリ飲んでから》
「あなたは誰にも渡さない。誰にも。結婚なんて絶対に許さない。大丈夫。あなたをコ ロ たら私も行くから。」
《メッタ刺しにして刺しコ ロ す》
女性 《最後に自害》
「アハハハハハ!これで、これであなたは私だけのもの!ねぇ、待ってて、今行くからね。私だけのあな、た、、あ、愛、、、してる。」
男性 《ナレーション》
『これは歪んだ愛の物語。1人の男と』
女性 《ナレーション》
「1人の女が辿(たど)った」
男性 《ナレーション》
『愛の、物語。』