BL2人声劇『解夏』 想定3分
男1
『なぁ、お前ってさ……。』
男2
「ん?どした?」
男1
『あ……いや……。何でもない。』
男2
「何だよ、気になるだろ?言えよ。」
男1《ナレーション》
『言えるはずない。良い身体してるなんて言えるはずない。俺とほぼ変わらない身長。厚すぎる程の胸板はないが寄りかかりたくなる丁度よさ。無骨だけど、マメだらけだけど、頑張り者の手。そして走り込まれて付いた足の筋肉の付き具合。あぁ……見ているだけで幸せ。』
男2
「おい、おーーーーい!聞いてるか?」
男1
『!?あ、ごめん。』
男2
「どうしたんだよ。最近おかしいぞ、お前。」
男1
『あぁ、大丈夫だ、大丈夫。』
男2
「ホントかよ。ほら、早く着替えろよな。そうだ、手伝ってやろうか?」
男1
『んな!?え?お前!そ、それは!?ちょっとなんでもご褒美すぎるだろ……。』
男2
「あははは、何言ってんだか聞こえないなぁ~。っと……。シャツ……俺のシャツ……。」
男1
『お、お前さ!背中の筋肉……いいよな……。』
男2
「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)だろ?ここ、注目してくれるの嬉しいなぁ。」
男1《小声》
『はぁはぁ……ちょっと……ちょっとくらい……いいよな……。ごくっ……。』
男2
「ん~。シャツどこいった~?……!?え!?何!?ちょっと!?あっ……そこダメ。気持ちっ!?」
男1
『気持ち良いんだろ……ここ。ツーってなぞるとゾクゾクするよなぁ。』
男2
「お、お前!?何か、おかしい、だろ!?そこは……そこはダメだって。き、気持ちいい……ゾクゾクくる。な、何だよこれ。こんなの経験ない。……あっ……。」
男1
『あ~なるほど。ここが弱いのか……。そんなに興奮しちゃって……お前も好きなんだね……。』
男2
「そりゃ……こ、こんなけ……あっ。ゾクゾクこれば……さ。興奮……も……するだろ。な……そろそろ……限界だって……。」
男1
『限界ねぇ……。限界超えると、どうなっちゃうのかなぁ?教えて欲しいなぁ。』
男2
「お前……お前は後悔……し、しないの……かよ。」
男1
『後悔なんてしないさ……ずっと待ってた。ほら、我慢しなくてもいいんだよ。限界、超えちゃいなよ。』
男2
「お前……。も、もう……ダメだ!」
男1《強引にキスされる》
『んん!?ん!んん……んー!』
男2《ナレーション》
「もう我慢の限界だった。この時、自我があったのかどうか覚えていない。ただ、俺たちしかいない部室で俺たちは超えてはいけない一線を……超えた。」
男1
『はぁはぁ……最高……だったよ。』
終わり