4人声劇 想定20分『第2話 パラダイムメディアミックス』

🖊沖ママカーニバル2024

『No Limit(ノーリミット)』 作 沖ママ

第2話 パラダイムメディアミックス

法医学者 サトウ シンヤ : (男性)
記者 カガワ ノブオ : (男性)
刑事 タナベ エイジ : (男性)
刑事 ヤギ ヒトミ : (女性)

-以下本文-

タナベ エイジ
「お、ヤギちゃん。おつかれ~。」

ヤギ ヒトミ
「タナベさん、お疲れ様です。今日も外回りですか?」

タナベ エイジ
「ま、そんなところだ。」

ヤギ ヒトミ
「最近、なんか事件多くないですかね?」

タナベ エイジ
「そうかぁ?最近というか、ここ数年って感じだな。国内情勢の悪化が進めば生活困窮者(せいかつこんきゅうしゃ)が生まれる。そうなると生活力の乏しい弱者ほど、安易に犯罪に走りやすい。特に近年では若年層の犯罪率が高まっているのが問題視されているな。」

ヤギ ヒトミ
「タナベさん……ただの飲んだくれ刑事じゃないんですね。」

タナベ エイジ
「んおぉう!?飲んだくれ刑事とはどういうことだぁ!?ヤギちゃん、なに。俺に喧嘩売ってる?」

ヤギ ヒトミ
「そんなんじゃないですよ。事件の話と野球の話くらいしか興味無いのかと思って。それに、独身だし。若者に目向けてるんだなぁって。」

タナベ エイジ
「一応、サッカーの話も出来るぞ?日本でJリーグが発足したのが1993年。当時は10チームしかなくてだな……。」

ヤギ ヒトミ
「タナベさん、サッカーの話はいいです!」

タナベ エイジ
「あ、そう?」

ヤギ ヒトミ
「それより!若年層の犯罪率の増加って、かなり危険な状態じゃないですか。このまま、低年齢化が進めば……。」

タナベ エイジ
「ヤギちゃん。小中学生が万引きしたりも増えてるし、野球やっててボールが窓ガラス割ったとか、そういうのも申告して立証されたら犯罪だからね。ほら、良くあるじゃない。子供のする事ですから。みたいなやつ。」

ヤギ ヒトミ
「あ~確かに。それはあるかも。」

タナベ エイジ
「世の中、多様性がどうのとかグローバルにとか、成果主義とか言われて来たけどさ、息苦しい世の中になって来てるよね。特に若者には。」

ヤギ ヒトミ
「多くの人と交流を持ち、世界に目を向け、成果を上げなきゃならない事を子供の頃から言われちゃうと、ですね。」

タナベ エイジ
「そうそう。俺が子供の頃なんてなにして遊ぶ?って事ばっかり考えてたもんな~。」

ヤギ ヒトミ
「それが今じゃ、刑事さんですけどね。」

タナベ エイジ
「ホントだよ。何があるか分かんないもんだよな。」

ヤギ ヒトミ
「あ、そうだ。こらから捜査会議始まるみたいですよ。また、出たらしいですから。」

タナベ エイジ
「また!?変死体か!?」

カガワ ノブオ
「サトウさん。どう思います?」

サトウ シンヤ
「どうもこうもあるかよ。今年に入ってこんなに変死体が上がってんのか!?」

カガワ ノブオ
「そうなんです。情報手に入れるのに苦労しましたよ。これ、何かありますよね。」

サトウ シンヤ
「一昨年の3倍、いや4倍近くもあるじゃねぇかよ。なんだ?何が起きている?」

カガワ ノブオ
「DAIE(ディーエーアイイー)には回って来ないんですか?」

サトウ シンヤ
「そうだな。ウチにはまだそこまで回って来ていない。こう言っちゃあなんだが、外傷のある分かりやすいものの方が回って来ている印象がある。」

カガワ ノブオ
「避けられてますね。」

サトウ シンヤ
「そうだな。ウチの所長も曲者(くせもの)だからな。」

カガワ ノブオ
「そもそもDAIE(ディーエーアイイー)ってなんなんです?何か意味があってその名前なんでしょ?」

サトウ シンヤ
「DAIE(ディーエーアイイー)は独立特別法人だ。あらゆる権力から独立した組織。DAIE(ディーエーアイイー)とは、Dependent An Internal Examinations(ディペンデント アン インターナル エグゼミネーションズ)の略称なんだよ。」

カガワ ノブオ
「なに言ってるか全く分かりませんね。分かるように言ってくださいよ。」

サトウ シンヤ
「要するにだ。立法権、司法権、行政権、3権(けん)のどの権力にも属さない独立した組織であり、司法解剖……事件性が疑われるご遺体を解剖し原因を究明しようとする組織である。そして、調査、捜査権を有(ゆう)し、独自に調査、捜査する事が可能である。但し、個別の契約に関しては契約に準拠する。」

カガワ ノブオ
「あー待って待って!もう分かんない分かんない!超簡単に言うと、めちゃくちゃな組織って事じゃないですか!?」

サトウ シンヤ
「そうだ。だから通常であれば、こんな組織は有り得ないんだ。だから表向きは、司法解剖を請け負う特別機関って事になっている。」

カガワ ノブオ
「良いんですか?俺に喋っても。書きますよ?俺、記者ですから。」

サトウ シンヤ
「書けやしないさ。今のところはな。」

カガワ ノブオ
「書きますよ!」

サトウ シンヤ
「いいか?出版社はな、何でも好きなものを、書きたいものを書いて世に出すって事は出来ないんだよ。」

カガワ ノブオ
「そんな!?言論の自由があるじゃないですか!?」

サトウ シンヤ
「言論の自由ってのは何か、分かって言ってるよな?」

カガワ ノブオ
「当然じゃないですか!検閲を受けることなく自身の思想・良心を表明する自由を指す。自由権の一種です。この権利は認められている!」

サトウ シンヤ
「忘れたのか?DAIE(ディーエーアイイー)はどの権力にも属さない独立した組織であり、調査、捜査権を有(ゆう)している。」

カガワ ノブオ
「まさか!?」

サトウ シンヤ
「そのまさかだよ。DAIE(ディーエーアイイー)がその気になれば、だけどな。まぁそういう事だ。俺はそろそろ戻るぞ、またな。」

カガワ ノブオ
「サトウさん。あなたは、なんて組織に在籍してるんですか……。」

ヤギ ヒトミ
「タナベさん!」

タナベ エイジ
「ヤギちゃん、どう思う?」

ヤギ ヒトミ
「大本営の発表ですが、ちょっと考えられないですよ。」

タナベ エイジ
「だろうな。本国始まって以来、初の都市封鎖、ロックダウンだからな。有り得ねぇよな。」

ヤギ ヒトミ
「都市封鎖、ロックダウン……。」

タナベ エイジ
「しかも我々捜査員には特別外出許可証が配布される。更には報道協定だ。」

ヤギ ヒトミ
「報道協定が結ばれた場合、マスメディアは事件に関する報道を一切しない代わりに、警察は入手した情報、捜査の経緯、過程を無協定状態よりもマスメディアに公表しなければならない。」

タナベ エイジ
「その通り。ロックダウンのこのタイミングでの報道協定だ。何かあると思わない方がおかしいだろうな。」

ヤギ ヒトミ
「ちょっと気になる事があるんですけど。最近、変死体事件の数、少し多くないですか?」

タナベ エイジ
「そうだな。言われてみれば、毎年数件は上がってくるが今年は、やけに多いな。」

ヤギ ヒトミ
「今回の事と関連があるんじゃ……。」

タナベ エイジ
「まさか!?いや、でも待てよ。そうか……。ん?ちょっと待て。電話だ。……あー、もしもし。タナベだが、どうした?」

カガワ ノブオ
「どうも、カガワです。タナベさん、もうご存知ですよね?」

タナベ エイジ
「ロックダウンに報道協定か。」

カガワ ノブオ
「その事でお話があります。」

タナベ エイジ
「分かった。これから向かう。あー!そうそう、オマケ連れくから。頼むわ。」

カガワ ノブオ
「オマケですか?分かりました。待ってます。」

ヤギ ヒトミ
「オマケって私の事ですかね?ターナーベーさーん!?」

タナベ エイジ
「まぁそう凄むな。ヤギちゃん、行くぞ!」

ヤギ ヒトミ
「行くってドコ行くんですか!?」

タナベ エイジ
「クナジャーナルの本社ビル。」

ヤギ ヒトミ
「はぁぁぁ!?!?」

カガワ ノブオ
「……もしもし、サトウさん?カガワです。」

サトウ シンヤ
「おう、どうした?」

カガワ ノブオ
「見ましたよね?っていうか知ってますよね?」

サトウ シンヤ
「何をだ?」

カガワ ノブオ
「とぼけないで下さいよ!ロックダウンです、ロックダウン!」

サトウ シンヤ
「あぁ!その話か。今こっちでも手続きとか何かで色々バタバタしててな。」

カガワ ノブオ
「お話があるんですけど、来れます?」

サトウ シンヤ
「今からか!?ちょっと面倒事片付けたら向かう。」

カガワ ノブオ
「えぇ、待ってますよ。」

サトウ シンヤ
「圧倒的人手不足!所長に増員の要請出しておくか。」

カガワ ノブオ
「今のうちに状況を整理しておこう。現在、都市封鎖、ロックダウンに向けて関係各所はその準備中。その中で発表された報道協定。これにより、ロックダウンについての報道はされなくなる。しかし本来の報道協定とは、事件解決へ向けて繋げるものであり、今回のロックダウンについては事件ではなく、対処のはずだ。それが何故、報道協定なのか。今、この国で何が起きている?それに、一昨年の4倍近い変死体事件。これは何を意味するのか。単純に犯罪件数が増えているからによるものなのか、それとも……。」

タナベ エイジ
「よ、カガワちゃん。久しぶり!」

ヤギ ヒトミ
「ちょっとタナベさん!?」

タナベ エイジ
「ヤギちゃん、いいんだよ。カガワちゃんは仲間だから。」

ヤギ ヒトミ
「え!?だって出版社の記者ですよね?」

カガワ ノブオ
「どうも、クナジャーナルの記者。カガワ ノブオです。タナベさんにはお世話になってます。」

タナベ エイジ
「カガワちゃんやめてよ。お世話になってんのは俺の方だって。」

ヤギ ヒトミ
「これ、終わんないヤツ!?」

タナベ エイジ
「冗談は置いといて。俺たちを呼び出した要件は何だ?」

カガワ ノブオ
「報道協定ですよ。報道協定。おかしいと思いませんか?ロックダウンに併(あわ)せての報道協定です。市民には行動制限をかけられる。それなのに我々、出版業界、報道業界は、それについての情報発信が出来ないんですよ。」

タナベ エイジ
「まぁな。用意周到過ぎるところはある。一般市民に余計な不安を与えないようにだとは思うが、さてどうかな。」

ヤギ ヒトミ
「タイミングが良すぎる?」

タナベ エイジ
「あぁ、そうだ。それに、我々捜査員には特別外出許可証が発行される。これがどういう事か分かるか?」

ヤギ ヒトミ
「ロックダウンされた街の警護、治安の維持が目的では?」

カガワ ノブオ
「それは恐らく名目上の理由だね。」

ヤギ ヒトミ
「どういう事??」

カガワ ノブオ
「それについては、もう1人の登場人物の到着を待とう。」

タナベ エイジ
「もう1人?」

カガワ ノブオ
「そう、もう1人。とても重要な人物だ。」

サトウ シンヤ
「重要人物、ここで登場。」

カガワ ノブオ
「サトウさん!」

ヤギ ヒトミ
「こちらは?」

サトウ シンヤ
「サトウ シンヤだ。宜しく。」

タナベ エイジ
「タナベ エイジだ。」

ヤギ ヒトミ
「ヤギ ヒトミです。」

カガワ ノブオ
「もうちょいさぁ、フレンドリーに行こうよ、フレンドリーにさ。俺はカガワ ノブオ。ここ、クナジャーナルの記者だ。」

サトウ シンヤ
「俺は独立特別法人DAIE(ディーエーアイイー)所属、法医学者のサトウ シンヤ。」

タナベ エイジ
「警視庁刑事部特務支援課所属、刑事のタナベ エイジ。」

ヤギ ヒトミ
「同じく警視庁刑事部特務支援課所属、刑事のヤギ ヒトミよ。」

カガワ ノブオ
「これで役者は揃った。それでは始めようか。」

タナベ エイジ
「何を始めようってんだ?」

カガワ ノブオ
「まずは状況を整理しよう。現在、都市封鎖、ロックダウンに向けて関係各所はその準備中。その中で発表された報道協定が締結された。」

サトウ シンヤ
「報道協定だと!?」

カガワ ノブオ
「これにより、ロックダウンについての報道はされなくなる。ここで1つ問題なのは、何故、報道協定が必要なのか。そして今、この国で何が起きているのか?もう1つの問題は、一昨年の4倍近い変死体事件。これは何を意味するのか。単純に犯罪件数が増えているからによるものなのかどうか。といったところかな。」

ヤギ ヒトミ
「まずは我々から報道協定について。都市封鎖、ロックダウンが決定、発表された後、報道協定が締結された。このため報道機関、出版社業界では、ロックダウンに関連する報道行為が出来なくなる。」

タナベ エイジ
「そして我々、捜査員には特別外出許可証が発行される。」

サトウ シンヤ
「なるほどな。」

カガワ ノブオ
「サトウさん、何かあります?」

サトウ シンヤ
「俺たち、DAIE(ディーエーアイイー)の職員にも特別外出許可証が発行される事になっている。警察組織、そして我々。共通する事があるとするならば、それは捜査だ。」

タナベ エイジ
「なるほどな。この期に乗じて、か。しかし、何を捜査する?」

カガワ ノブオ
「それが恐らく、変死体事件かと。」

ヤギ ヒトミ
「最近、多いなぁとは思ってたけど、何をどう調べるつもりなのかしら。」

サトウ シンヤ
「それについては俺から説明しよう。今、現在起きているロックダウンだが、未知のウイルスを拡散させない為だと言われている。これについては後日報告があると思うが、恐らくスーパーキラーT細胞だ。某国で研究されているとされるスーパーキラーT細胞がどのようにして本国に侵入したのか。そして、この細胞は細胞である為、空気感染、飛沫感染はしない。」

ヤギ ヒトミ
「誰かが意図的に狙って、その細胞を拡散している?」

タナベ エイジ
「そんなバカげた事を!」

カガワ ノブオ
「それが、出来る可能性があるんです。」

サトウ シンヤ
「細胞はな、人工的に作られるものになった。当然、培養も運搬も出来る。金さえ積めばどうにかなっちまうのさ。」

ヤギ ヒトミ
「そんな!?」

タナベ エイジ
「いや、彼の言う通りだ。これまでにあった凶悪事件のいくつかだって、金に目がくらんでだの、報酬が高額だったなんて理由で犯罪に手を染めるヤツがいるのは事実だ。別におかしい事じゃない。」

カガワ ノブオ
「誰かが、意図的に事件を起こしているって事ですね。」

ヤギ ヒトミ
「変死体事件の被害者選定は無作為に行われていて、被害者同士に直接の関係性は無いって言われてますよね?」

タナベ エイジ
「捜査資料を見た限りではそうだな。今の組織ではどうすることも出来ん。」

カガワ ノブオ
「例えば、こういうのはどうでしょうか。SNSです。被害者同士、もしくは本国国民の多くが登録しているSNS。被害者同士の直接的な繋がりは無くても、犯人とは繋がりがある。」

サトウ シンヤ
「死ぬ直近にやり取りしていたSNSについては調べていると思うがな。刑事さんよ、どうなんだ?」

ヤギ ヒトミ
「死亡推定時刻から数日は遡(さかのぼ)って調べているはずです。」

タナベ エイジ
「状況から事件性ありと判断されれば司法解剖に回され、死亡検案書が書かれる。それを踏まえて捜査の必要があるものに対して、我々警察組織は捜査を行う。」

サトウ シンヤ
「って事は、捜査の必要が無いと判断されれば、捜査はされないんだよな?」

ヤギ ヒトミ
「そりゃそうでしょ。我々の捜査権は自己都合で好き勝手に行使出来るものではない。」

サトウ シンヤ
「だとするならば、今回のロックダウンと報道協定。余程の大物に何かあったと見るべきだろうな。もしくはこれから何か起こるか、だな。」

タナベ エイジ
「なるほど、この期間中に何かが起きると?」

サトウ シンヤ
「政府が何か情報を掴んでいるのかも知れない。捜査二課、機捜隊、どれも専門分野外だ。」

ヤギ ヒトミ
「そのための、特務支援課なんですよ。我々は警察組織の中の縦割りからは外れた存在。縦割りによるしがらみがないからこそ、自由に行動出来る。ですよね?タナベさん?」

タナベ エイジ
「そうだ。組織内では嫌われているがな。」

サトウ シンヤ
「我々とて、同じようなものだ。我々に調査権、捜査権があることはあまり知られていないからな。それよりカガワ、お前はどうするんだ?俺たちは特別外出許可証が発行されるが、お前は?」

カガワ ノブオ
「その点なら、大丈夫。法ってものには、抜け道があるのもなのさ。ね、タナベさん?」

タナベ エイジ
「分かった分かった。上には話を通しておく。」

ヤギ ヒトミ
「え?なに?どういう事!?」

タナベ エイジ
「言ったろ、コイツは協力者だって。」

ヤギ ヒトミ
「まさか!?協力者って捜査協力の!?」

サトウ シンヤ
「なるほどな。捜査員、またはその資格を有(ゆう)していないものでも、特別に認可された者であれば、捜査員に帯同し協力を得る事が出来る。」

カガワ ノブオ
「捜査員協力者制度。」

タナベ エイジ
「コイツには過去にも何度か協力を依頼した事があってな。実績はじゅうぶんにある。」

ヤギ ヒトミ
「協力をしてもらうとして、どうするのよ?」

カガワ ノブオ
「俺たちはそれぞれに調査、捜査をしながら情報交換を行い、それを元に秘密裏に別の調査、捜査をする。」

ヤギ ヒトミ
「闘おうっていうの?組織と。」

サトウ シンヤ
「断るつもりがないから、ここに居る。そうだろ?」

タナベ エイジ
「もちろんだ。カガワの事だから、ろくな話じゃないとは思ってはいたが、まさかこうなるとはな。面白いじゃねぇかよ。ヤギちゃんはどうする?無理に付き合うことも無いが?」

ヤギ ヒトミ
「やりますよ。こうしている間にも誰かが被害に遭(あ)ってるかも知れない。そう思うと許せないんです。」

サトウ シンヤ
「決まり、だな。」

カガワ ノブオ
「表向き、俺はタナベさんの指揮下に入ります。タナベさんの指示があれば取材に行けますから。任せて下さい。」

タナベ エイジ
「市民の中には警察組織を嫌っている者も少なくない。役に立ってもらうさ。」

カガワ ノブオ
「こちらで得た情報はサトウさんに共有します。」

サトウ シンヤ
「俺は、カガワに情報を流せばいいんだな。」

ヤギ ヒトミ
「独立特別法人DAIE(ディーエーアイイー)と繋がってるなんて知れたら、上は大騒ぎですからね。警察としての威厳がなにより大事な人たちなんで。」

タナベ エイジ
「我々はこれより、特別協力体制を取る。くれぐれも、気を付けてくれ。」

カガワ ノブオ
「救いましょう。この街を。」

第2話 パラダイムメディアミックス 終わり

第3話へ続く


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