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君の願いが

どれだけの時が過ぎ、
どれだけの季節が過ぎて行ったか。
いつもの変わらない日常が
ただ、ただ過ぎていく。

いつの事だったろう。
あれは3月の末の、
風の強い午後だった。

今日は何かいつもと違う。
そんな予感がしたんだ。

桜並木をくぐってキミの顔が
少しこわばっていた。
薄々、ボクはキミの願いに気付いていた。
そのキミの願いに怖じ気づいた。
キミの願いがボクの願いと同じだとあの時、
言うべきだったのだ。

そんなボクは大人になれずに、
中途半端な夢を見ていた。
その為に桜咲く季節の度に悔しさと
焦りが沸き上がる。
「君なら出来るよね。
きっと夢、叶えてね。」

そう言ってキミとは握手をして別れた。
あの日に戻れたら。。。
戻れたなら、今度こそ言おう。

キミの願いをちゃんと教えて
キミの願いをボクは知ってる
キミの願いがボクの願いと
重なりますように

と、最後に言うべきだった。

あれから何年経ったのだろう。
今、何をしているだろう。
幸せになってるかな。
そうだとイイな。

舞い落ちる花弁に、ボクは願う。

キミの願いが見つかりますように
キミの願いがかないますように
キミの願いをボクの願いと
換えられますようにと
最後にもう一つ願う。
いくつかの時が過ぎ、
いくつかの季節が過ぎていく。
時の流れは残酷で、ボクは桜咲く季節にただ、
君を願う。

アルバム #CHOCOLATEPANGEA より
収録曲 #君の願いが
歌 #風遊

思い付きで書いてみました。
歌の歌詞からイメージを広げて
ちょっとしたストーリーに。

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