想定4分 BL声劇『プレゼントはサンタクロース』 作 沖ママ
サンタ
「ハッピーメリークリスマース!」
トナカイ
「あんた、誰?」
サンタ
「ハッピーメリークリスマース!」
トナカイ
「ハロウィンならもう1ヶ月以上前に終わってるよ?」
サンタ
「アナタハ、サンタクロースヲ、シンジマスカ?」
トナカイ
「だから!さっきから何なんだよ!」
サンタ
「お前さぁ、トナカイだろ?サンタクロース知らないの?」
トナカイ
「知ってるよ!どーせ偽モンだろ?」
サンタ
「はぁ~……。世知辛い世の中になったもんだねぇ。」
トナカイ
「あ~もういいよ。で?自称サンタクロースが、何の用?」
サンタ
「プレゼントをお届けに参りました。」
トナカイ
「セールスならお断り!」
サンタ
「ちょっと!ちょっと待って!」
トナカイ
「何だよ!今、忙しいんだよ!」
サンタ
「あの……プレゼント……。」
トナカイ
「何?」
サンタ
「だから、サンタクロース。」
トナカイ
「何が言いたいのか分からない!」
サンタ
「俺、プレゼントなの。トナカイの君への、プレゼント。あとさ、さっきから、何か隠してるよね?」
トナカイ
「な、何が?何も隠してなんかない!」
サンタ
「俺が部屋に入るの全力で拒否ってない?」
トナカイ
「ここは、オレの部屋。で、お前は勝手に来た。部屋に入れると思うか?」
サンタ
「いや~、何か怪しいなぁ。さっきから、うっすら何か聞こえるんだよなぁ。」
トナカイ
「か、帰れよ!何でもない!」
サンタ
「あ、イケメン!」
トナカイ
「え?どこ!?」
サンタ
「入室成功~。っと、うわぁ……。」
トナカイ
「だ、騙したな!?」
サンタ
「お前さぁ、こんなの見てたんだ?結構ハードなBLだよな、これ。」
トナカイ
「お、俺の勝手だろ!?」
サンタ
「トナカイ。お前、好きなんだな。」
トナカイ
「好きって、何が?」
サンタ
「イケメン。イケボ。」
トナカイ
「なっ!?」
サンタ
「俺はどうなんだよ?合格か?」
トナカイ
「ま、まぁ……合格……かな。」
サンタ
「どうされたい?今見てたBLみたいなハードなやつがいいか?」
トナカイ
「は、初めてだから……ハードなのは……ちょっと……。」
サンタ
「俺はお前のプレゼント。さぁ、好きにするがいい。それとも、好きにされたいか?どっちだ?」
トナカイ
「優しく……してくれる?」
サンタ
「もちろん。最初は……な。」
終わり