多職種コンソーシアム実践研修会(地域ケア会議編) 2020
市町村支援アドバイザー派遣等事業「多職種コンソーシアム実践研修会」の一つとして実施されている「地域ケア会議の研修会」の情報です。
このネーミングでの地域ケア会議の研修は沖縄県独自となります。2020年度に参加したので修正・加筆しました。(最終更新日2020/11/22)
ちなみに地域ケア会議 2021は只今準備中です。
2018概要
市町村支援アドバイザー派遣等事業「多職種コンソーシアム実践研修会」の一つとして実施されている「地域ケア会議の研修会」となります。
2018年は以下の点を工夫したそうです(参考資料から)。
①疾患別ケアマネジメントのアプローチを採用
②事例に登場する利用者本人に参加してもらう
③同じ職種ごとにグループを作る
当時の会場はこんな感じだったようです。
疾患別アプローチとすることで議論の焦点がまとまります。また同様の疾患を持っている方へのケアプランに応用しやすいという利点があります。
2018年の多職種コンソーシアム研修会後、沖縄県内の市町村では地域ケア会議に「疾患別テーマ」を設けてみたところがあるんじゃないでしょうか?それらの情報を集約してまとめたものがあれば、沖縄県の課題とケアマネジメントの標準化の資料として良いものができそうです。
2019/2020概要
2019年、2020年の多職種コンソーシアム研修会は当事者の参加はありません。ただし、提示されているのは実際に存在する事例になります。
プログラム
①講師による講演
②事例紹介
③事例検討
④質疑応答~助言
2020年はフィジカルディスタンスという配慮から聴講者は全てyoutube配信で参加・・・私も含めて助言者役として会場にいる方々は、あまり配信されている状況を知りえませんので、どうだったのか気になるところです。
マイクを気にして声を張るのが、マスク+フェイスマスクなので厳しかったです。
④の図はないですが、各専門職グループのテーブルを幾つか用意して、距離を保って各自で議論し、代表者が質疑応答や助言をするといった流れになりました。
多職種連携について
2019多職種コンソーシアム研修会資料にある「多職種連携の課題」を端的にまとめると以下になります。
「色々な人が色々な意見を言うのでまとめる作業が大変!専門職は各専門職に与えられた役割(厚生労働省や各種協会が定義)の発言だけして欲しい」
一昔前の多職種連携は各専門職が専門分野の発言をすることでした。しかし、複雑な課題では不十分です。
PT高橋哲也先生は以前から多職種連携の在り方について述べています。
「ICU領域で求められる多職種協働チームとは多くの学問分野が互いに影響しあう学際分野超越的なチームである超学際チーム(transdisiplinary team)である」
地域ケア会議の多職種連携もこのような連携を目指すべきだと考えます
2020/11/22の研修会では、従来の地域ケア会議の多職種連携の在り方を進化させることが望ましいとのことでした。まさに、前述した多職種連携を目指していると思います。
ただし、実際の会議には時間的制約がありますので、どうしても他領域に関わることについて助言しづらいです。他専門職へ忖度もしてしまいます。
地域課題
地域ケア会議の助言者は「助言」なので、そこで考えるべき「市町村の地域課題と特性に合わせた取り組み」までは関与していません。
多職種コンソーシアム研修会は、あくまで地域ケアの流れを掴むこと、多職種連携の練習、質問や助言の練習、といった内容が主体です。
地域ケア会議の目的にはケアプランの質の向上があると思いますが、「地域課題の発掘」という点においてはどこの市町村も難しいと感じているのではないでしょうか?
今回の事例や、私が参加した地域ケア会議ではたまたま心疾患がテーマとなっていました。そこから考える地域課題→資源の発掘として、沖縄県の心臓リハビリテーション指導士94人、の活用を提案したいと思います。具体的な相談/連絡手段はないので、私にご連絡していただければ地域の心リハ指導士を斡旋します(たぶん)。
参考資料
月刊ケアマネマネジメント2019/9月号 「地域包括ケアシステムのまちづくりひとづくり」松川竜也 P44~48
2020/01 多職種コンソーシアム資料
2019/07 総合リハ「現状と課題」高橋哲也他 P629~634
2020/11 多職種コンソーシアム資料
これまで学んできたこと、これから学んでいくことをnoteを活用して表現したいと考えています。地域視点からの集中治療領域のOTをよろしくお願いします(^-^;