糸満市宇江城のサメドン
「沖縄異界散歩」です。観光地ではないけど、ちょっと怖くて不思議な沖縄をご紹介します😊。
今回は沖縄県の糸満市(いとまんし)宇江城(うえぐすく)のお話です。
『遺老説伝』という古い沖縄の書物に、現在の糸満市である真壁郡宇江城で、久嘉喜鮫殿(クカキサメドノ)という男の人が、妖怪(キジムナー?)とトラブルがあった話が書かれています。
ちなみに『遺老説伝』とは18世紀にかかれた琉球の民話、自然異変、伝説などを集めた書物です。
デジタルアーカイブなどで資料を拝見することができます。こちらです。
う~ん。漢文だと難しいですね😅。
簡単に訳されたサイトを引用させてもらったので、ご覧ください。
怖いお話ですね。妖魔の正体はキジムナーかもしれないという説があります。
この久嘉喜鮫殿のことを、サメドンと呼ばせてもらいますが、全身が固いサメ肌で指の間以外は傷をつけられなかったようです。
「果たしてサメドンは本当に人間だったのだろうか?」と考えて、「サメドンも実は妖怪で、死なずに生きていた」という設定で物語を描いてみました😊。
『ホロホロー森のキジムナ②』でサメドンが登場します。良ければ読んでみてください。
もう一人の妖怪「はなちゃん」とは「はなもー」のことです。はなもー伝説については、以前記事に書きました😊。こちらです。
糸満市の宇江城にいってみることにしました。
こちらは宇江城グスクと呼ばれる聖域です。
宇江城グスクという立札がありますが、文字が上書きされているような…?。ここで当たっているのか?道が整備されておらず、中には入れませんでした。
周囲を見渡すと畑が広がっています。海も見えました。サメドンはあの海へ釣りにでかけたのでしょうか。
宇江城の住宅街から、宇江城グスクを見てみました。小高い丘になっています。
山雨の塔がありました。沖縄戦の慰霊のために建てられた塔の一つです。
沖縄の糸満市は、沖縄戦の激戦地でした。兵隊も住民も大勢の人たちが亡くなった土地です。
サメドンが糸満の沖縄戦を見ていたら、どう思ったのでしょうか…。そんなことを考えながら、物語を書きました。