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アートで課題解決しないと決めること 地域とアーティストをつなぐプランナー・松田朋春が語る「サスティナブルな世界の作り方Vol.3 ソーシャルクリエイター セッション」 レポート
地域で活動する人々とともに、アーティストやクリエイターが「地域活性化」にどのように貢献できるのかを探るために開催された、「サスティナブルな世界の作り方Vol.3」。
ゲストとして、プランナー・詩人の松田朋春さんをお招きしたトークセッションでは、約30名のかたがお越しくださいました。
先日起きた首里城火災についても取り上げられた、当日の様子をお届けします。
答え無き答えを探求できる「アーティスト」の強み
はじめに松田さんから、これまでの手がけてきたプロジェクトについて振り返りながら、ご本人が感じた職人とアーティストの違いについて解説されました。
まずは、職人とアーティストの違いを明確に理解しておかないといけません。
これまでに、アーティストにアートプロジェクトと称した機会で、課題解決を無理やり押し付けられるケースが多く、プロジェクトのリーダーもアーティストの方も消耗するケースがあったりしたそう。
そのため、アーティストの本質は課題解決しないこと、とはいえ答えなき答えを追求できる強みをプロジェクトで発揮できるようなプランナーの役割が大きいのです。
痛いを覚えることで自分ごと化する
松田さんが取り組んできたプロジェクトのひとつ、「道後オンセナート2014」。そこでの事例をあげながら街のひと、そして関わる施設の担当者がいかに本気にさせるかを伝えられました。
まず、当時の道後温泉について。現在、男女共に温泉街として親しまれる道後温泉エリア。松田さんがプロジェクトが始める前、街の中をリサーチしていくなかで、そもそも素地がなかったと言います。
例えば、今や当たり前になりつつある女性ひとり旅など、松山全体の街で迎えられる空気がありませんでした。
そこで、まず持続的な組織作りを行うために、街のひとにブランディング担当を選出。いわゆる、プロジェクトの軸となりえるブランド作りについて、中長期をふまえて、地元の方を育てるように組織体制をひきました。
そして、昔から道後温泉エリアで盛り上げてきた古株の方にも同意、そして協力を得るためにコンセプトを「最古にして、最先端。温泉アートエンターメント」として、1から説明にまわったと語ります。
極め付けが、ホテルのいくつかをアート会場にする際に、負担金をホテルの方に理解してもらいつつ、対応してもらいました。
そのことで、ホテル側の担当者もアーティストから作品を預かっていると意識から、共に作り上げていく、そして未来永劫語るような思い入れのある作品へとしました。
質疑応答では、こうした取り組みをすでに行なっている団体への期待が不満に変わったときの対処方法について問いが松田さんにぶつけられました。
松田さんからは「手法とやり方を変えること。そして不満をいう人たちと対話しながら、偉ぶることなく同じく視点をもちつつ意見をすくい上げること」と伝えられました。
編集記
当日は、行政のかたや企業に勤めている方、そしてアーティストの方もお越しくださいました。最後に、首里城火災のあとをどう地域資源として生かしていくのか、をアーティストの方から構想を語ってもらいました。
そのなかで、首里城火災後の材木を使ったシーサー作りを例示にあげられ、会場にいる方と新しいプロジェクトを立ち上げていきましょうという掛け声と空気が作れられていく様子を見られて、私たちも新しい創造の場が生まれたと思い、嬉しく思いました。
ゲスト:松田朋春さん
主催:Produce by URASAKI家
司会:白水 淳さん
会場:おきなわダイアログ
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